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読書三昧

ドクター畑地の診察室
ドクター畑地の診察室175.2023.1.22. まぐまぐ大賞2022 健康部門 第3位に輝きました!ご声援ありがとうございました! 現役呼吸器内科、総合内科専門医 畑地治です。 世の中に「○○飲んだらすべての病気が治った」「○○制限食をとったらすべての人が健康になる」等、出鱈目情報が溢れています。現代医療の特徴は精密医療で万人に効くような治療はありません。治療方法は個人によって全く違います!おそらく日本で一番多くの呼吸器疾患患者(肺癌、喘息、COPD、肺炎など)を診療する専門医が、最先端の精密医療を解説&ネットでは出し辛い医療や治療の裏側も配信! https://zipangu-management.co.jp/culture_000/hataji/ 三重県出身 自治医科大学卒業後、僻地診療、三重大学勤務を経て、呼吸器内科医師となる 松阪市民病院院長 診療の傍らFM三重で「肺、おさむに聴け!radioを聴いてらんらんらん(lung lung lung)」という毎週月曜日放送の番組を担当 https://fmmie.jp/program/getsumoku/hiosamu.php ***************************** 読書三昧  以前は暇さえあればパチンコばかりしていましたが、最近は暇さえあれば読書ばかりしています。早朝ウオーキングはしようと思っているわけですが、朝暗い上に寒すぎて歩く気にならず、しばらくの間お預けです。  さて、本屋入り口に平積みされている単行本、それ以外にもミステリーランキング、とか直木賞作家、とか色々書かれているおおよその本は購入し、読破しています。一般の方と少し面白く感じるポイントが違うためでしょうか、必ずしも本屋に書かれているランキングに準じて面白く感じるわけではありません。本によっては、期待以上に心に響くものがあり、妙に感慨深く感じた本もあれば、折角高価な本を買ったのに、嫌になって途中で投げ出し、読破出来なかった本もあります。  まず、途中で投げ出した本ベスト1は何か、集英社から出ている「アジア人物史」第7巻、第8巻です。一冊4,000円近くする本で集英社創業95周年企画と書いてあります。歴史好きの私としては否が応でも期待が高まり、購入しました。しかしながら、通読してみると、数多くの人物単位で記載されているため、世界史は得意と自負する私さえ、流れが掴みにくかった。これは、通読する本ではなく、ある人物のこ とを知りたいと思った際に、ウイキペディアより少し詳しく尚且つ読み物的に記載されていて、辞典的に活用する本ではないかと思ったわけです。しかしながら辞典として活用するには少し検索に難があり、読み物としては各人物が短すぎて、帯に短し襷に長し、という感がありました。読み物としてなら、各文明一人とか二人に絞って長めに書いても良かったのかなと感じた訳です。  さて、期待してなかったのに意外と面白く、感慨深く読んだ本は何か、集英社「十三夜の焔」と言う時代小説です。最近時代小説ブームのためか、面白い文庫化された時代小説が色々出ています。面白いし、どれもこれも一気読み間違いなしで、自分も最近の「三河雑兵心得 足軽仁義」や、直木賞作家今村翔吾の本やシリーズ、昔の時代小説など色々読みましたが、面白いけど、時間は潰れるけど、少し物足りなく感じて いました。こちらの本は、面白いだけなく、少し考えさせられた小説です。期待せずただ並んでいる本を買っただけでしたが、意外と良かった。期待せず買った本でしばしば面白い本に巡り合える、乱読の醍醐味でしょうか。時代小説と言うジャンルからは少し外れるかもしれませんが、故 栗本薫さんのシリーズものでなく、「神変まだら蜘蛛」が自分の中の時代小説面白さNo1です。  期待して読んだ本ベスト1は何か、このミステリーが凄い1位の「爆弾」は確か昨年夏頃八重洲ブックセンター(5,000円以上本を買ったら送料無料がよかった。閉店は残念)でサイン本を買って一気読みしました。文春ミステリーNo1「方舟」も最近買って読みました。芥川賞は性に合わず?(読まず嫌いかも)読んでいませんが、直木賞は読んでいます。この号が出る頃には発表されていますが、直木賞にノミネ ート(追記、受賞されたらしい、おめでとうございます。もう一つのしろがねの葉はまだ読んでいませんので、この号が出る頃に買いに行きます)されている小川哲さんの「地図と拳」、面白かったです。しかしながら、1番斬新で面白かったのは、本屋大賞「同志少女よ敵を撃て」でしょうか。10代の作家が書いたとはとても思えません。いつも本が読めるよう、自宅の自分の部屋には色々なジャンルの本が30冊程度買い置きしてあるので すが、何故かこの本は紛失したと思ってもう一冊買ってしまったので2冊あります。  さて、文芸でない本で印象に残った本も2つ、このジャンルは通読するのは難しいので、いつも文芸本を読み終えたら一章分読むような感じで読み進めていますが、こう言う見方もあるのかと言う意味で勉強になったのは、「我々はどこから来て今どこにいるのか」エマニュエルトッドさん、さすがフランス人って感じでした。もう一つは自分の大好きな作家である塩野七生さんの「誰が国家を殺すのか 日本人へⅤ」、アンダーラインなど今まで引いたことのない私ですが、思わず引きそうになるようなフレーズ、暗記したくなるようなフレーズが散りばめられていました。  さて、改めて、これだけ多くの素晴らしい本を本年も読書出来た幸せを噛み締めています。今後、活字離れが進み、日本の人口が減って行った際に、日本の出版事情はどうなるのでしょうか。母国語で思う存分本が読める国は少ないと思います。日本語で多くの出版物が読める幸せが、今後も続くよう、願って止まない今日このごろです。 ***************************** ドクター畑地の診察室175.2023.1.22号 毎週日曜日お昼に配信予定です。 次号は2023.1.29.です。 お問合せ、感想などはコチラまで zm.magumagu@gmail.com 畑地 治 https://zipangu-management.co.jp/culture_000/hataji/ 三重県出身 自治医科大学卒業後、僻地診療、三重大学勤務を経て、呼吸器内科医師となる 松阪市民病院院長 https ://mie-matsu-kokyuki.mars.bindcloud.jp/ https://www.facebook.com/mch.respiratory.center/ 診療の傍らFM三重で「肺、おさむに聴け!radioを聴いてらんらんらん(lung lung lung)」という毎週月曜日放送の番組を担当 https://fmmie.jp/program/getsumoku/hiosamu.php ***************************** ★お知らせ★ 好評発売中『ドクター畑地の診察室』バックナンバー 1ヶ月分を220円で購入できます。気になった号がある方はぜひチェックしてみてください!

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