ちょうど今日と同じような厳しい寒波がやってきて日本中が雪に覆われていた2018年1月21日、表現者クライテリオンの創刊号に向けて最後の追い込み作業をしていた昼過ぎに、一本の電話がかかってきました。電話から聞こえてきたのは、西部邁先生が多摩川で自害したとの報告。
かねてから自害すると長らく聞いて参っておりましたので、「そうですか、今日だったんですね……」というのが、当方がその一報を耳にした時に発した第一声でした。
あれから雑誌表現者クライテリオンのみならず、西部先生と関わった人や西部先生がいた場所、西部先生が好きだったもの等に触れるたびに、西部先生の陰を感じながら、はや5年が経過。
とはいえ皆の記憶の中からどんどん西部先生の陰が薄くなっていくのは、西部先生とのあの濃密な時間に思いを馳せれば馳せるほど、とても寂しい思いがいたします。
そんな思いがありましたことからこの度、西部邁の東大での学生運動の先輩であられ、様々な形で長い交流を重ねてこられた森田実先生と二人で、西部先生を偲ぶ書籍を出版することとなりました。
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