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【Vol.343】「オタワ紀行(2)」

NEW YORK 摩天楼便り-マンハッタンの最前線から-by 高橋克明
Vol.343 2/27/2023 「オタワ紀行(2)」 先週からの続きです。 カナダは大自然と大都会が融合する国。意外にも国としての歴史は浅く、まだ150年ほど。若い国と言われるアメリカ合衆国が250年くらいなので、それよりも100歳若い。イメージとしてはアメリカ以上の多国籍、多民族、多言語の混じり合う「ダイバーシティ」スーパー移民国家です。中には「小さな地球」と呼ぶ人もいるとか。先週も書いたように公用語は英語とフランス語。地域とエリアによって変わります。お店で売られている商品も英語とフランス語が併記されていることが多い。 あとは日本人にとって強いイメージなのは「ワーキングホリデー」や「短期留学」ではないでしょうか。ニューヨークに暮らし、本当によく会います。学生時代はカナダでした、という日本人。もしくは最初の渡米のきっかけはカナダへのワーホリでした、っていう日本人。うちの会社の副社長もバンクーバーで学生生活を送りました。 確かに日本人にとってワーキングホリーデーや留学に非常に向いている国な気がします。まず治安がアメリカほど悪くない。もちろんただのイメージですが、おそらくデータ的にも犯罪率はアメリカよりずっと少ないはずです。というかアメリカは世界有数で犯罪率が高い。でも、これもすべて地域によります。アメリカもカナダも、日本の人が想像する以上にデカい。なので、アメリカは〜、とか、カナダってぇ〜とか、一括りにするのは危険です。それぞれ安全な地域もあるし、安全じゃないエリアもある。でも、総合的にはカナダはアメリカほど危険なイメージはない。カナダで銃乱射事件ってあんまり聞かないしね。アメリカは毎年のように聞きます。 そして物価。もちろんトロント、モントリールなどの首都圏は上がっています。だとして、世界一物価の高いニューヨークとかに比べれば許容範囲です。学生やワーホリなど、経済的にも考慮しないといけない身分であれば、ニューヨークよりずっと賢い選択だと思います。 そして環境。とにかく自然が多い。都市部に住んでいたとして、割と簡単に大自然エリアに行くことができます。ゴッサム・シティと呼ばれるニューヨークに住んでいる僕からすると、果たして子供たちを育てるのにニューヨークが最適な環境かと聞かれたら、即答でYES!とは答えられないかもしれない。単一民族の日本よりはいいかもしれないけれど、それ以外の点で褒められないシチュエーションも多い。カナダは子育てにも向いてる国かもしれない。 なにより、物価も環境もニューヨークより良く、そしてニューヨークばりに移民国家というところがいい。多文化共生が浸透しています。つまり、それは生まれ育った環境のまま好きに生きていい、ということ。差別がまったくゼロとは言いませんが(そんな都市は世界中探してもない)それぞれの文化を尊重してくれる印象があります。 書いていて確信しました。もし読者の中で、子供を将来、海外に行かせたいと思っている親御さんがいらっしゃるなら、カナダからスタートさせてみてはいかがでしょうか。あらゆる角度から見ても、特別な思い入れがある街がすでにあるなら別ですが、なければカナダからスタートが、いちばんスマートな選択の気がします。 で、そこで学業なり言語なり経験を積んでから、本丸ニューヨーク、ロザンゼルスなどの大都市で勝負する。なんなたカナダのその都市が気に入って、そこで夢を追うのも全然いいじゃないかと思ってしまいます。 ちなみに海外でスタートする際、どこの街がいちばん最悪かというと、間違いなくニューヨークです(笑)人間が生活するのに不自然なほど物価が高い。家賃は疑うほど高い。差別もひどい。全員がギラギラしてる。街は汚い。日本で暮らしてきた日本人には、普通に考えて、対応し難いはずです。 3日目のオタワ。初めて地下鉄に乗り、パーラメントヒルへ。

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  • 全米発刊の邦字新聞「WEEKLY Biz」の発行人、高橋克明です。新聞紙面上や、「アメリカ部門」「マスコミ部門」でランキング1位になったブログでは伝えきれないニューヨークの最新事情、ハリウッドスターとのインタビューの裏側など、“ イマ”のアメリカをお伝えします。
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