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岸田文雄・麻生太郎・稲田朋美らが後生大切にする「財政再建」なんてものは〝成長〟さえすれば実に簡単に実現するのです。

藤井聡・クライテリオン編集長日記 ~日常風景から語る政治・経済・社会・文化論~
岸田文雄・麻生太郎・稲田朋美らが後生大切にする「財政再建」なんてものは〝成長〟さえすれば実に簡単に実現するのです。 昨日も話しましたが、ここ四半世紀の日本の政治を決定付ける程の巨大な影響を与えてきた概念は「財政再建」です。今の岸田内閣は言うに及ばず、与野党の実に多くの政治家達の言動を規定し続けてきたのが、この「財政再建」というものだったのです。要は「日本の財政は危機的な状況にあり、どげんかせんとエライ事になる」という認識で、無駄遣いはやめて、可能な限り増税していかなきゃ、ならんのだと、政治家達、さらには世論を駆り立ててきたのが、「財政再建」という〝呪い〟の言葉だったのです。 しかし、そういう人達は財政再建というものが何かということを殆ど理解していません。ただ漠然と「借金がふえちゃいかん!」という気分を財政再建という言葉に載せているに過ぎないのです。 しかし、G20が取り決めている財政再建というものの国際的基準は、「債務対GDP比の安定化」なのです。 例えば、G20における「サンクトペテルブルグ首脳宣言」(2013)では、(先進各国は)「『債務対GDP比を持続可能な道筋に乗せていく』(putting debt as a share of GDP on a sustainable path)ことに配慮しながら、『経済成長』と『雇用創出』を支える財政戦略でなければならない」のだと明記されています。 そして日本は、この首脳宣言の中で「債務対GDP比の安定化の〝ため〟に、PB黒字化を目指します」と言明しているのです。 つまり、国際公約的には、PB黒字化なんてどうなろうがホントに大事なのは債務対GDP比なのだと言っているわけです。

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