あけましておめでとうございます。駄才御猿です。早いもので1月も終わりです。そこで、今回は私の年末年始の過ごし方について書こうと思います。
2022年の大晦日、私は新宿の自宅で紅白歌合戦を観ていました。龍に乗って飛んでいく氷川きよしを見届けた私は、普段着(着物)で浅草へ出かけます。着物の袖は収納スペースになっているので、さるの土佐日記と貼らないカイロを大量に詰めます。正月の浅草は人が多いというのと、新年はめでたいので、さるの土佐日記を買ってくれるのではないかと思ったからです。
実は、着物というのはズボンのポケットより収納に優れており、袖の中は靴も入るくらい広いのです。ちなみに、その時靴を突っ込んでいた右の袖は破けてしまい使えなくなりました。そのためさるの土佐日記と貼らないカイロは全て左の袖に突っ込んでいます。
なぜ貼らないカイロを大量に持っていくのか。一つで良いじゃないかとお思いでしょう。それは違うのです。さるの土佐日記と合わせて貼らないカイロを渡すことで、
「本は読まないけど、カイロは欲しい」
という人に本を読んでもらう狙いがあるのです。
浅草の地下鉄は人でごったがえしていました。人の流れに沿って、年が明ける20分前に浅草の浅草寺に到着しました。浅草寺はハロウィンの渋谷のように混雑しており、お立ち台の上に立っている警官が止まらないでくださいと呼びかけています。なんとか浅草寺の前に着きました。20歳くらいのヨーロッパ系の女性が一人で壁にもたれ暇そうにしていたので
「Please take me picture this smartphone」
彼女にドバイ仕込みの英語で話しかけると
「OK」
快く私の写真を撮ってくれました。しかし逆光で写りが悪いとのことで、二人で映りが良いスポットを探します。早くしないと新年になってしまうと焦っていましたが、どうにか写真が撮れました。年明けの5分前、両手にさるの土佐日記を持った私の写真を無事インスタにアップすることができました。
年越しのカウントダウンをする若者たち。新年の浅草にいるのはほとんど若者でした。騒がしい彼らから少し距離を置き、私は不意に
「1年って何時間なのだろう」
と思い電卓で計算したところ、8760時間でした。
「1年って8760時間しかないのか。今年は1時間を大切に使おう」
と強く決意したのでした。
2023年が始まりましたが、貴重な1時間を誰にも声をかけずにうろうろして潰してしまいました。本を売りに来たのですが、緊張で誰にも声をかけられません。(ナンパ用語ではこれを地蔵と呼びます)壁にもたれ途方にくれる私に
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