市場に翻弄されるFRB
世界の中央銀行とまで言われるFRB(連邦準備理事会)がインフレ対応に苦戦し、市場に翻弄されています。FRBは先週のFOMC(公開市場委員会)で市場と当局との見方が異なることを認め、市場に歩み寄りを見せました。「我々と市場のどちらが正しいか、今後見極める必要がある」述べ、市場の見方が正しければ、今後の政策に組み入れる、とまで言い切りました。FRBの信認が問われています。
「市場とFRBとどちらが正しいのか」
昨年秋以降、米国のインフレ指標が予想以上に改善するようになり、インフレの見方、そして金利見通しについて、金融当局と市場との間に大きな乖離が生まれるようになりました。FRBはターミナルレート(政策金利のピーク)を5.1%強と提示しましたが、市場は独自に4.9%前後と見ています。このため、10年国債利回りはFOMC後に一時3.3%台まで下げました。ピークから約1%も下げたことになります。
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