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伏木悦郎のメルマガ『クルマの心』
第506号2022.12.27配信分
●日本列島の総島嶼数は6852
すでに『新年明けましておめでとうございます……』から3週間
余りが過ぎて2月が目前に迫る(本稿執筆開始時点)。この期に及
んで昨年末配信の原稿を書く我が身を恥じるが、後ろを向いている
暇はない。この歳にもなれば開き直りは当然というべきか。頑固だ
何だと言われてもやりたいようにやる。メルマガ編集部が止めろと
言っても、doctorstopが掛かるまでは石にかじりついてでも続ける
つもりでいる。皆さんには引き続きよろしくお願いしたい。
ここから先は、国内自動車市場(およびクルマを取り巻く環境)
と諸外国との違いが問題視されるはずだ。周知の通り、この地球上
には多様な価値観を持つ人々が存在している。言葉にすると分かっ
た気になる話だが、現実はそれほど甘くない。一度でも国土を離れ
て言葉が通じない異国を経験した人なら、価値観や考え方の相違に
「ん?」となる瞬間を経験したことがあるはずだ。
今、目の前に広がる光景はリアルであり、各人それぞれの現実は
紛れもない事実として存在する。自分の身の回りに起こっている事
柄は、一次情報という意味でどれも価値がある。このことは誰も俄
かに否定する訳には行かない。
しかし、事実として日本列島には6852の総島嶼数があり、その内
有人島数は416にも及ぶ。本土と呼ばれる4つのメインランドだけ
を取っても、そこで展開される暮らしぶりは多種多様にして多彩。
さらに言えば、日本語に象徴される独自の文化は他のどの国とも異
なり、共通するものが見当たらない。
よく似た風景はあるかもしれないが、これほど自然が豊かで環境
の多様性に恵まれた国は、知るかぎりこの地球上のどこにもない。
地政学的にも、近代発祥の地西欧や最果ての南北両極点と肩を並べ
られる稀有な立場となる極東に位置している。このことを、まずは
しかと念頭に置く必要がある。
●日本の魅力は常に変化する環境の多様性にある
過密を極めて行く都市空間の変貌を横目に、劇的な過去50年間を
生きてきた。成人してからの私の実感は、技術の進歩によって世の
中が変化する様を肌感覚で捉え続けたことに尽きる。昭和時代の終
焉を37歳で迎えた。
すでに多くの日本人は忘却の彼方だろうが、昭和天皇崩御は1月
7日。昭和64年は一週間しかなく、残りが平成元年となっている。
私には、人として成熟する直前に国の発展途上段階が終わり、同時
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