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第55回 ノルドストリーム破壊の調査報道を無視して中国気球で1週間大騒ぎした日本の報道で何が分かったのか

富坂聰の「目からうろこの中国解説」
 今週、日本の中国関連の報道は気球の話題でもちきりだった。  国際ニュースの衝撃度という意味では、間違いなく「ノルドストリーム海底パイプラインを破壊したのはアメリカ」の方が勝っているはずだ。しかし日本は、例によってアメリカに不利なニュースだからか、ほぼ完全にスルーしてしまったようだ。  英語で検索するとインドからフィリピンまで、とりあえず報道はされているようなのだが。日本のメディアが信用できない特徴の一つだ。まだ確定的な話ではないとか、言い分はいろいろあるのだろうが、もし破壊をした疑惑の主がアメリカではなく中国だったら、どうだろうか。確たる証拠などなくとも凄まじい勢いで報じたのではないだろうか。  前例なら、ここ数年だけでも枚挙にいとまがないほどある。  ファーウェイのバックドア疑惑や新型コロナウイルスの武漢ウイルス研究所流出説。1年前には、「中国がロシアに軍事支援」とか、「ウクライナ侵攻を事前に知らされていた中国が、プーチンに延期を打診」とか、疑惑ですらないのに大々的に報じられてきた。その後、こうした報道はどこに決着したのだろうか。証拠が示されたなど寡聞である。

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