植田日銀総裁は日本のバーナンキか
「急転直下の人選」
政府は14日、日銀の正副総裁人事案を国会に提示しました。10日に「植田日銀総裁」が報じられると、市場は動揺、為替は一時129円台まで円高が進み、10年国債利回りも0.5%に上昇しました。現在の大規模緩和を実践する雨宮副総裁でないことが、政策転換を意識させたようです。もっとも、ぶら下がり取材で現在の日銀の金融緩和を継続すべきと表明したことを受けて、その後為替は円高が修正されました。
それにしても岸田総理は「雨宮総裁」で決めていたと見られ、岸田総理の体制が変わらない限り、日銀の次期総裁は雨宮副総裁というのが周辺筋の認識でした。確かに雨宮副総裁自身は「私ではない」と周囲に言い、送別会の催促までしていたようですが、これは「雨宮総裁」が事前に漏れることを警戒した煙幕と見られていました。
ところが本人が就任を辞退する異常事態だったと伝えられ、これは煙幕ではなく、本心だったとわかり、改めて混迷しました。辞退した理由はわかりませんが、ここまで異常な緩和を進め、日銀のバランスシートをゆがめた中で、これに対処できる人間は限られていました。他の誰が就任しても極めて困難な状況に変わりはありません。
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