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第733回 始まったロシア軍の全面攻勢、ロシアが勝ったらどうなるのか?パーカーのトルコ・シリア地震、スノーデンの警告
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▼今回の記事
いよいよウクライナにおけるロシア軍の全面攻勢が始まったようだ。ただこれは、ウクライナにすこぶる不利なタイミングで始まった。これからロシア軍は優勢になり、この戦争に勝利する方向に向かうのかもしれない。すると、危機は一層深刻になるだろう。
最後に、クレイグ・ハミルトン・パーカーが語るトルコ・シリア地震について紹介する。
▼いよいよ始まったロシア軍の全面攻勢
それでは早速今回のメインテーマを書く。ウクライナ戦争におけるロシア軍の全面攻勢についてだ。
このメルマガでは、11月頃からトランプ政権の国防長官上級顧問であったダグラス・マクレガー元大佐の詳細な戦況分析を紹介してきた。一貫してマクレガー元大佐は、冬季に地面が凍土化するタイミングでロシア軍の全面攻勢はあると予測していた。マクレガー元大佐によると、ロシア軍は70万人の兵士を動員しており、そのうちすでに30万人が前線に配備されているという。
また、西側のメディアでは、ロシア軍は兵力不足、士気の低下、そして兵器不足に悩まされ、ロシア軍の勢いは急速に落ち、ウクライナの勝利が確定するのは時間の問題だとする報道が多かった。しかしマクレガー元大佐は、ロシア軍は毎日6万発を越る砲弾とロケットを発射しており、ロシアの軍需産業は24時間体制で戦車などの兵器を製造している。兵器不足は実質的にないとしていた。また、すでに70万人の予備役経験者の動員を行っており、兵力不足に陥っているわけでもないとしていた。
むしろ、ウクライナ軍は兵力不足と増大する死傷者に悩まされており、ロシア軍の全面攻勢が始まるとウクライナ軍は非常に厳しい状況になり、戦争に敗北する可能性があると言っていた。
●始まった可能性の高いロシア軍の全面攻勢
このような戦況分析をしているマクレガー元大佐も、いつロシア軍の全面攻勢が行われるのかははっきりとは予測できないとしていた。2月の後半から3月の前半には始まるのではないかという見通しだった。
そのような中、いよいよロシア軍の全面攻勢が始まった可能性が高いとする情報が多くなっている。まず13日、NATOのストルテンベルグ事務総長は、懸念されていたウクライナでのロシアの新たな大規模攻撃がすでに始まっていると述べ、NATOは枯渇しつつある弾薬の備蓄目標を引き上げると表明した。
記者団に対し「全面侵攻開始から約1年が経過したが、ロシアのプーチン大統領が和平に向けて準備している様子は全くなく、新たな攻勢をかけている」とし、「プーチン大統領およびロシアはウクライナをなお支配しようとしている」と指摘。「ロシアがより多くの軍隊、兵器、能力をどのように送るかを確認する」とした。
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