1月のアメリカの金融状況は、「長期金利が低下、その結果ドル
安が進行、株価が上昇」していて「金融緩和的」になっていました。
ところが、2月のアメリカの金融状況は、打って変わって「長期
金利が上昇、ドル高が進行(株価は横ばい)」して、今度は
「金融引き締め的」になっています。
当面のアメリカ国内の金融状況は、「長期金利とドルの行方」に左
右されて、緩和的になったり、引き締め的になったりを繰り返す
ことでしょう。
かくして、今後のアメリカ経済はデコボコ道を歩むことでしょう。
デコボコする度(たび)に、「ターミナルレートの予測値」もデコ
ボコすることでしょう。
S&P500も当面は「上昇トレンド」を維持しつつも、当面は
「行きつ戻りつのボックス相場(デコボコ相場)」となることでし
ょう。
さて、ここに来て、市場関係者の間では、アメリカ経済は「ハード
ランディング」することも「ソフトランディング」することもな
く、「ノーランディング(=着地点なし、経済成長が減速しない状
態)」を続ける可能性を指摘するエコノミストが現れてきました。
「ノーランディング」とは、「着地点なし」「経済成長がデコボコ
するものの、ほとんど減速しない」状態を指しています。
「経済成長が減速しない」という「ノーランディング」シナリオ
では、「着地点:2%インフレ」の目標は達成されないけど、「3
~4%のインフレ」ならば達成できるかも知れません。
この「ノーランディング」シナリオは、「FRBは2%インフレ目
標の達成を諦めて、インフレ目標を3%~4%へと引上げる」動
きへの「導火線」になる可能性があります。
「ノーランディング」シナリオが現実するとなれば、
一時的にせよ「将来の景気後退を織り込みすぎている今の債券市
場」では大混乱が巻き起こることでしょう。
長期金利は将来の景気回復を織り込んで勢いよく上昇してゆき、
このとき、内外の株式市場は長期金利・急上昇の影響を受けて一
時的にせよ大幅調整する可能性があります。
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