この世はマッチングアプリ
1月は浅草で本を売り、大塚でかくれんぼをして、渋谷で本を売り、1月下旬からはずっと就職活動をしていました。早く本を売って暮らせるようになりたいものです。
同居人から、彼がかつて時間貧民になった会社に就職したのと同じ就活サイトを勧められ、そこに登録しました。彼曰く、このサイトは手数料を取る仲介業者がないので、その分企業が給料にお金を回せるから金持ちになれると言うのです。
求人を見ると、私がよく使っていたマッチングアプリの会社がありました。私達は高ぶる気持ちを抑えらません。
「ここで働きたい」
会社にメッセージ(マッチングアプリ風に言うと、イイね)を送り、私達は東新宿食堂で朝食を食べながら会社の未来について語り合います。同居人は朝が一番元気なので、彼はハツラツとした表情で一方的に様々な提案をしてきます。
「マッチングした後に送るメッセージを考えるのが面倒だ。マッチングしたらAIがメッセージを考えてくれて、その中から自分で選択できるようにしたい」
「あまり良いマッチングができていないユーザーが退会しないように、ユーザーを救済する制度を作りたい」
「もう自分で何も考えたくない、AIに全部決めて欲しい」
「脳みそを1ミリも使いたくない」
同居人は脳みそをフル回転させ、脳みそを1ミリも使いたくないという結論を出しました。私は彼がめちゃくちゃ喋るので
「面接の受けるのは私なんだから、そんな熱くならなくて良いよ」
と彼をたしなめたのです。食堂の帰り道
「ごめんごめん!つい熱くなっちゃた」
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