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モリの新しい社会をデザインする ニュースレター(有料版)2023年2月25日(土)号

ジャーナリスト伊東 森の新しい社会をデザインするニュースレター(有料版)
--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- はじめに -------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 日本に滞在中のアメリカの民主党・下院議員アレクサンドリア・オカシオコルテスは、5月のG7(主要会議)の広島サミットを前に、日本がLGBTQ(性的少数者)の権利で前進するよう、強く求めた。 オカシオコルテス議員は民主党の中でも急進左派とされる。議員は、米ブルームバーグニュースとのインタビューで、  「G7諸国の中で明確に一致する点についてメッセージを打ち出すことは、G7全体として重要だと考える」と発言。  「そういう意味で、日本が婚姻の平等だけでなく、LGBTコミュニティー全般の認識で前に進むことは極めて重大だろう」(Isabel Reynolds「オカシオコルテス米議員、日本のLGBTQ認識はG7に「極めて重大」Bloomberg、2023年2月23日、https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-22/RQHJRXT0AFB401)  とした。G7諸国の中で、同性婚を認めず、LGBTQの権利を法的も認めていないのは、日本だけ。  なお、昨年6月にドイツのエルマウで開かれたG7サミットの共同声明(コミュニケ)では、民主主義国としての「共通の価値」をあらためて認識し、  「性自認、性表現あるいは性的指向に関係なく、誰もが同じ機会を得て、差別や暴力からの保護を確保することへの完全なコミットメントを再確認する」(Isabel Reynolds、2023年2月23日) とする。なお岸田首相はこの文書に署名している。 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------ ロシアのウクライナ侵攻から1年 一方、ロシアを支持するグローバルサウス ロシア、核を使うか ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------ ロシアのウクライナ侵攻から24日で1年が経過する。佐藤優(1)によれば、ロシアがウクライナに侵攻した理由は、以下の三点に集約される。    第一に、ロシアは「ドネツク人民共和国」と「ルハンスク人民共和国」の住民を保護したい。    軍の侵攻により、両国の「人民共和国」の「人民警察」(実態は軍隊)を支援し、ウクライナの武装集団を排除し、ドネツク州、ルハンスク州の全域を「人民共和国」の実効支配下に置きたい。  第二に、ロシアはウクライナを非軍事化したい。しかしながら、この「非軍事化」が具体的にどのようなことを指しているのかは、定かではない。  第三に、ロシアはウクライナ”を非ナチス化”したい。それには、ウクライナのゼレンスキー大統領の”除外”も含まれる。  一方、ウクライナのゼレンスキー大統領の目標は、ドネツク州やルハンスク州のみならず、クリミアの奪還である(2)。   他方、アメリカの長期目標は、「ロシアの弱体化」だ。さらにいうなれば、中国やそのほかの「専制国家」への”見せしめ”の意図もあるだろう(3)。 目次 1.ロシアを支持する国 2.グローバルサウス 3.ロシア、核を使うか ・ロシアを支持する国  昨年3月2日、ロシアのウクライナ侵攻についての国連総会(193カ国)の緊急特別会合は、ロシアの即時撤退を求める非難決議案を141カ国の賛成多数で可決。  一方、ロシアや北朝鮮など5カ国が反対、中国やインド、南アフリカを含む35カ国は棄権、12カ国は投票しなかった(4)。  これらの国は、経済的や軍事的主義から、あるいは植民地時代の過去についての欧州の“偽善“的な態度への批判から、ロシアを支持する。  決議案に反対したのは、ロシアのほか、北朝鮮とベラルーシ、シリア、エリトリア。いずれも「専制主義国」とされる国だ。棄権した国は、中国やインド、イラン、イラク、カザフスタン、パキスタン、南アフリカなど(5)。  中国はすでに南シナ海をめぐり、アメリカと衝突している。また、ウイグル族の扱いや香港、台湾問題について、西側諸国と対立。インドは、ロシアから多くの武器を調達している。

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  • 日々流れるニュースを、様々な視点から分かりやすく解説するニュースサイト「ジャーナリスト 伊東 森の新しい社会をデザインする The Middle News Journal」のニュースレター有料版です。 いまだ私たちに伝えられてこないマスコミの情報は、残念ながら存在します。 「そもそも?」「Why?」を大事に、マスコミの情報を再編集し、様々な視点や確度から執筆していきます。 その「水先案内人」として、私の仕事が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
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