1. 政治家は政策を変える有力な変数
官僚、与野党の政治家、業界団体、政府会議の委員…政策を変える力を持つステークホルダーはいくつかあります。民間サイドから政策を変えていこうとする場合、彼らの賛同は政策変更の推進力になります。あなたの政策に賛同してくれそうな人たちやグループがどこにいるかを把握することは、政策変更を考えるうえで重要な要素です。
数あるステークホルダーの中でも政治家は「政策の優先順位を変える」ことに大きな力を持っています。時には大臣などとして行政機構のトップに立ち、官僚に指揮命令を取る立場ともなり、時には行政機構の外から、与党の政治家として、業界団体や市民からの声を踏まえて、政府に進めるべき政策を提案していきます。
政治家であればだれでもよいのか、というとそういうわけではありません。その政治家のこれまでのキャリアや関心事によって、影響力のある分野やその強さは異なります。基本的な政策作りの流れは、①官邸の意思表示や事件の発生など政策作りのきっかけがあり、②官僚が政策案を作成し、③審議会など政府の会議で議論して政府案を作成し、④与党の部会等で 政府案にお墨付きをあたえ、⑤国会の議決で政策化する、ことになります。この①~⑤のどこかで影響を与えられることが政策変更の鍵になります。
①~⑤のプロセスの中で、どのような政治家が影響を与えられるのか、詳しく解説していきます 。
(執筆:西川貴清 監修:千正康裕)
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2.政務3役経験者
現役の政務3役(大臣、副大臣、政務官)は官僚機構のトップなので、①から③の段階に深くかかわりますので、当然政策に影響力があります。過去に政務3役を務めた政治家もその分野の専門家として引き続き強い影響力を持ちます。過去に大臣を務めた政治家がその安定感を買われて再び同じ省庁の大臣を務めることもありますし、その政策分野に詳しい重鎮として党内でも影響力を持ちます。
そういうわけで過去の政務3役は、政策を進めるうえで抑えておかなければいけない人たちです。厚生労働関係では、以下の人々が過去・現在の政務三役です。
【現在】
〇厚労大臣
加藤勝信(自民)
〇厚生労働副大臣
伊佐進一(公明) 羽生田俊(自民)
〇厚生労働大臣政務官
畦元将吾 本田顕子
【過去】
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