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第278号:雲南市からの講演が終わって

田中優の‘持続する志’(有料・活動支援版)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 『 田中優の未来レポート 』 第278号/2023.2.28 http://www.mag2.com/m/0001363131.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 雲南市からの講演が終わって 雲南市での講演会 島根県の雲南市から講演の依頼があった。ところが前著「地球温暖化/電気の話と、私たちにできること(扶桑社新書) 新書」を読んでからの依頼だった。このメルマガを読んでくれている皆さんならおわかりの通り、私はもう「二酸化炭素による地球温暖化」説を信じていない。だから断ろうと思った。しかし話していくうちに、聞きたい内容とぼく自身が思っていることが一致しているのだ。例えばこのような話だ。 「雲南市のエネルギー代金78億円のうち、電気料金は28億円で、9割以上は中国電力と契約されています。域外に出ているお金を地域で回しくことが、実は、地域課題解決、活性化にもつながり、まちづくりそのものであるということを、多くの市民に知っていただきたいと思っています。また、再エネ導入するだけではなく、省エネも推進する必要があり、そのためには、市民や事業者が何としたらいいのか、具体的な取り組みを示して行く必要もあると考えています」 と。 それは全くその通りなので、講演を引き受けることにした。「地球温暖化説」を信じていなくても、将来の寒冷期に備えて化石燃料を保存しておくことも、自然エネルギー利用を推進しごみをなくしてバイオマスなどの森林資源を活用することなど、すべきことだと思う。 そこで、「二酸化炭素による地球温暖化」説を信じている多くの人たちに合わせても、同じ結論になるであろう部分で構成できるのですることにした。実際、地球温暖化説を信じていてもいなくても、すべきことは同じなのだ。ただ一つ違うとすれば「だから原子力発電をしよう」とするかしないかだ。温暖化対策をすべきと考えている人の多くは原子力に反対、ないし賛成していない人が多い。イギリスの元首相のサッチャーは原子力推進に都合がいい(ついでに環境論者も味方につけられる)と進めたようだが、なかなか彼女の思い通りには進まなかったようだ。 しかし「脱石油、脱化石燃料」というのは不都合な部分も多くて、アメリカは条約から離脱したが、他国に波及させることは難しかった。EUは二酸化炭素による地球温暖化防止策に乗っているものの、電気自動車化以外はあまり大きくない。実のところ、日本車に対抗するための軸を得たかっただけだろう。 実際、スヴェンスマルクの「気候変動の宇宙決定説」は、ものすごく抵抗を受けている。ここまで進めてきたものを覆すのは大変なことだからだろう(実際ぼくも大変困ったし、できるなら変えたくなかった)。しかし「二酸化炭素による地球温暖化説」を脱してみると、脱石油も省エネも、「地域産の森林利用」や「経済の地域循環」を大事にすることもそのままだ。要はこれまでしようとしてきたこととの齟齬はない。ただ気候変動の原因と考える対象が異なるだけで。それは不幸中の幸いだった。このスヴェンスマルクへの抵抗は、YouTubeの「雲の神秘」という動画で一部見ることができる。 https://youtu.be/w_NAeLFLnsY スベンスマルク-雲の神秘(1/6)HV版-(スベンスマーク) スベンスマルク-雲の神秘(2/6)HV版-(スベンスマーク) スベンスマルク-雲の神秘(3/6)HV版-(スベンスマーク) スベンスマルク-雲の神秘(4/6)HV版-(スベンスマーク)

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  • 環境活動家、田中優(たなかゆう)の有料・活動支援版メルマガです。地域での脱原発やリサイクルの運動を出発点に、環境、経済、平和などのさまざまなNGO活動に関わり、日本で初めてのNPOバンクを作りました。経験と知識と綿密なデータを基に、独自の視点で生み出した社会の新しい仕組みづくりのヒントや国内外を取材したお話をご紹介します。頂いた購読料の一部を、次の社会を作るための活動資金にさせて頂きます。 ★まぐまぐ大賞2017 専門情報部門にて【第1位】 ★まぐまぐ大賞2018 専門情報部門にて【第2位】 ★まぐまぐ大賞2019 専門情報部門にて【第3位】 を頂きました!
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