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206回 働けない人に厳しく働かない人たちに甘い国

和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」
参議院の議員宿舎が値下げしたことが物議をかもしている。 聞いてみるとたった月2568円の値下げだ。 維新の会だけが値下げに反対して、テレビで議員たちがインタビューを受けていた。 宣伝効果を考えると反対しなかった政党のトップのバカぶりが目立つ。 それ以上に、こんな値下げを認めてしまったから麹町の一等地の2LDKに月92210円が多くの国民にばれたり、議員宿舎の安さが再び問題にされることになってしまった。 そっとしておけば、騒がれずに済むのに、どうしてこんなにせこいのだろう? が、日本の場合、どんなに嫌われることをやっても、有権者の6割が前頭葉バカ世代で、前例踏襲の投票行動をするので、自民党にはそういう発想はないのだろう。 さて、この宿舎は建前上議員の調査をしやすくするために作られたものだという。 だから、いい場所で、安くてもOKだということだ。 そのほか、国会議員は、「調査研究広報滞在費」なるものを毎月100万円もらっている。調査研究のために使う金なのに、なぜか領収書不要という不思議な金である。 確かに、調査のために内密の話をしてくれた人に、領収書を取らずにお金を払うなどということもあるだろうし、情報源の秘匿のために領収書を公開できない事情もあるだろう。 昔は国会の爆弾男などといわれる議員がいた。 いろいろと情報を集めていたのだろう。 私は、きちんと仕事をしているのなら、調査研究広報滞在費をもっと払ってもいいだろうし、宿舎に安く泊まらせてもいいと思っている。 しかし、国会で一度も質問をしなかったり、議員立法の提案を一度もしていないなら、そんな金をもらう資格がないと考える。 ガーシーとかいう議員が国会に出ないで問題になっているが、出ればいいという発想で国会議員を選んでいいのだろうか? ジャイアンツファンは、ジャイアンツのユニフォームを着て、あの汚らしいYGの帽子をかぶっていたら、全選手が外国やよそのチーム出身の選手でも応援できるらしいが、名無しの自民党議員とか、立憲の議員で、何も国会で仕事をしていなくても、自分の政党が出した議案(これだってほとんど官僚の作文だが)に賛成か、反対をするためだけに国会議員というのはいるのだろうか? 一般企業なら会社に出てこない人間と、会社にきて何も仕事をしない人間なら、役に立たないという点では同じだし、来るだけ邪魔と考えるはずだ。 ガーシー氏も宿舎に入らないだけ、仕事をしない国会議員よりましかもしれない。

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  • 和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」
  • 世の中のいろいろなことにたった一つしかないと考え、それを信じ込むことは、前頭葉の老化を進め、脳に悪い。 また、それが行き詰った時に鬱になるというメンタルヘルスにも問題を生じる。 ところが日本では、テレビでもラジオでも、○○はいい、××は悪いと正解を求め、一方向性のオンパレードである。 そこで、私は、世間の人の言わない、別の考え方を提示して、考えるヒントを少しでも増やし、脳の老化予防、メンタルヘルス、頭の柔軟性を少しでもましになるように、テレビやラジオで言えない暴論も含めて、私の考える正解、私の本音を提供し続けていきたいと思う。 質問、相談、書いてほしいテーマ等、随時受付。
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