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辺 真一メールマガジン
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2023.03.05 Vol.326
[毎月5,15,25日発行+号外あり]
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米韓合同軍事演習が3月13日から始まる。
朝鮮半島有事を想定した米韓合同軍事演習は毎年上半期(3~4月)と下半期(8~9月)に定期的に実施されている。
上半期の春に実施される米韓合同軍事演習は2017年までは前半は「キー・リゾルブ」、後半は「フォールイーグル」演習に分かれていた。「キー・リゾルブ」は実動演習ではなく指揮所演習であり、「フォールイーグル」は特殊作戦、地上機動、水陸両用作戦、戦闘航空作戦、海上作戦、特殊作戦部隊への対処作戦など広範な作戦を実施する野外機動訓練である。
▲2012年(2月27日-4月30日)
オバマ・李明博(イ・ミョンパク)政権下の2012年は「キー・リゾルブ」は2月27日―3月9日まで、野外機動演習の「フォールイーグル」は4月30日まで実施された。「キー・リゾルブ」には駐韓米軍2100人と韓国軍20万人、「フォールイーグル」には米軍1万1千人と師団級以下の韓国軍部隊が参加して行われた。
当時、北朝鮮は李大統領を「ねずみ」に揶揄し、李大統領に似せた人形や案山子を火あぶりし、吊るし上げ、猛犬に引き裂かれ、あげくには戦車に踏みにじられる侮辱的なシーンを見せつけていたことから李政権は怒り心頭だった。演習開始一週間前の2月20日には韓国軍は海の軍事境界線と称される北方限界線(NLL)上の延坪島海域で「K―9」自走砲と20ミリバルカン砲、81ミリ爆撃砲などを使い、約2時間にわたって海兵隊による一日限定の射撃訓練を実施した。
北朝鮮軍は「我が領海で一つの水柱でも確認されれば、即時に無慈悲な対応攻撃が始まる」とし警告し、島民に退避を求めたが、韓国軍の射撃訓練が北朝鮮を背にして南の方向に向けて行われたためトラブルは発生しなかった。
まだ北朝鮮が金正日(キム・ジョンイル)政権下にあった2010年8月には北朝鮮軍がNLL付近での韓国軍の海上射撃訓練に対抗して130発の砲撃訓練を行い、そのうち一部がNLL南側の着弾したこともあって韓国軍は北朝鮮が挑発行為に出れば「発射基地を攻撃し、さらには後方基地まで空爆する」と威嚇したことがあった。
韓国の金寛鎮(キム・グァン人)国防長官は合同軍事演習中に海兵隊を訪問し「敵が射撃したら、その10倍の射撃対応をせよ」と訓示し。また、米太平洋軍のロックリア司令官は北朝鮮が3度目の核実験に試みた場合、「基地に対して局地攻撃を加える可能性もある」ことを明らかにしていた。
北朝鮮は米韓合同軍事演習中の最中の4月13日、外国のメディアを招請し、人工衛星と称し、長距離弾道ミサイル「テポドン」を発射したが、失敗。2日後の15日には金日成主席生誕100周年軍事パレードを盛大に行い、一度も発射実験したことのない3段式の長距離弾道ミサイル「KN-08」を披露していた。
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