今年1月までは、「アメリカの高インフレは一時的」という「新ト
ランジット派」を中心に、「FRBによるピボットは近い!おそらく
3月」という楽観論に支えられて、アメリカ株式市場は上昇して
きました。
2月に入ると、アメリカの雇用統計や物価統計などでサプライズ
的に強い内容が発表されました。今度は打って変わって「FRB
の政策金利の引き上げは従来の想定よりもより高くより長く続け
る」という悲観が台頭、アメリカ株式市場は下落してきました。
3月に入るやいなや、今度は「ノーランディング」シナリオが台
頭、「パウエルFRBは夏場にはピボットして、3~4%の高めの
インフレを容認する」との楽観論が一部で芽生え始めましたが、
市場全体はこのシナリオを全くもって受け入れず、「ノーランディ
ング」シナリオはメインシナリオにはなれませんでした。
貞子メルマガは、この「ノーランディング」シナリオで一時的に
しろ「大きく横道にそれて」しまい、申し訳ありませんでした。
m( )m 即刻、軌道修正します!!!!
引き続き3月に入っても、市場の懸念は、強い雇用に裏付けらる
「賃金上昇率の高止まり」と、この「賃金上昇率の高止まり」に裏
付けられる「インフレの高止まり」で、「パウエルFRBの政策金
利の引き上げはより高くより長くなるのではないか?」という点
にあります。
金利先物市場から読み取れる「予測シナリオ」でも、目下の所は
「ターミナルレートは5.25~5.50~5.75%、7月か9
月には利上げ停止(ピボット)、この高い政策金利はほぼ年内は継
続され、政策金利の引き下げは来年2024年春以降」という、か
なり悲観的なものです。
ただし、こういった「金利先物市場の予測するシナリオ」はいつも
コロコロ変わってきました。
市場関係者の間では、「1月のアメリカの強い雇用及び物価統計は
一時的なもので、FRBの金融引き締めはタイムラグをおいて効い
てくるから、4月・5月になればアメリカ国内のインフレは再び
沈静化に向かうだろう」と予測する人はとても多いです。
市場が予測するターミナルレートも再び「5.00~5.25%」
にまで引き下げられる可能性もあります。
なにはともあれ、 3月10日と13日に発表される「2月のアメ
リカの雇用統計」、「2月のアメリカの消費者物価指数」は引き続
き強い内容のものになる可能性が高いでしょう。
これを受けて、3月7~8日のパウエル議長の議会証言はタカ派
的な内容になるでしょう。
かくして、引き続き当面は長期金利の上昇とドル高がアメリカ株
式市場の上値を抑える状態が継続することでしょう。
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