永田町異聞メルマガ版
「国家権力&メディア一刀両断」 2023.03.09
新 恭(あらた きょう)
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安倍官邸の放送弾圧を告発する総務省文書。捏造主張の高市大臣は窮地に
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「けっこうですよ」。経済安全保障担当大臣、高市早苗氏の自信みなぎる声が
委員会室に響きわたった。
3月3日の参院予算委員会。立憲民主党の小西洋之議員が総務省の内部文書とし
て公表した資料に対して高市大臣が「捏造だ」と主張し、小西議員が「捏造で
なければ大臣、議員を辞職するということでよろしいですね」と迫ったときの
ことだ。
この瞬間から、かつて安倍政権が放送法の「政治的公平」について無理やり解
釈を変更した経緯の記録であるこの文書をめぐり、ホンモノか否かをめぐって、
ネット空間がにぎやかになった。当時、放送を所管する総務大臣だった高市氏
は、この文書のうち、自分に関係のある記述について全面否定したうえ、思い
当たる「捏造」の理由をこう語った。
「私が受診料引き下げなどでNHKに厳しい姿勢をとったため、省内で大変な反
発があり、放送関係の幹部との関係が良くなかった」。
つまり、総務省の誰かが高市氏を貶めるため、虚偽の文書を作成したと主張し
たのだ。高市氏があまりに自信たっぷりな口調だったため、小西議員がニセの
文書に飛びついて罠にハメられたとはやし立てる声もネットに飛び交った。
ところが3月7日になって、松本剛明総務相がこの文書を「行政文書」と認定し
たことから、にわかに高市氏の旗色が悪くなった。
松本総務相は会見で「一部は関係者の認識が異なる部分があるなど、正確性を
確認できないものがある」と述べ、高市氏に関する記述について真偽の認識に
曖昧さを残してはいる。だが、捏造でなければ辞職すると答えたばっかりに、
高市氏が進退をめぐって厳しい立場に追い込まれているのは確かだ。安倍元首
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