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「エホバの証人」問題、注目 「エホバの証人輸血拒否事件」 むち打ち 忌避
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宗教団体「エホバの証人」に関する問題が、ここ最近、注目を集めるようになった。2月27日、エホバの証人の元信者などを支援する弁護団が厚生労働省を訪れ、
「子どもに輸血を拒否させるよう、教団が指導している」(1)
として、このような行為が児童虐待にあたる可能性があると訴えた。一方、エホバの証人側は、
「事実に反する」(2)
とする。
エホバの証人とは、キリスト教系の新興宗教。団体の正式名称は、「ものみの塔聖書冊子協会」。1870年代に、アメリカの宗教作家チャールズ・テイズ・ラッセルによって設立。
旧統一教会(世界平和統一家庭連合)、末日聖徒イエス・キリスト教会(モルモン教)とともに、俗に、
「世界三大キリスト教系異端宗教」
ともいわれる。キリスト教では、これら3つの新興宗教をキリスト教として認めていない。
とくに「エホバの証人」の信者である患者への輸血拒否に関する問題は、その訴訟が最高裁まで争われたため、医療従事者だけでなく、法学を学んだことがある人なら一度は耳にしたことがある判例だ。
目次
・エホバの証人とは
・エホバの証人輸血拒否事件
・その他の問題 むち打ち 忌避
・エホバの証人とは
エホバの証人とは、キリストの再臨と「千年王国」の出現を信じる新興宗教。千年王国とは、キリスト教の終末論の一形態で、「ヨハネ黙示録」20章の文字どおりの解釈に基づくもの。
それによると、「最後の審判」の前にキリストが再臨し、地上に王国を打ち立てるという。
米ニューヨークのブルックリンに本部がある。教会の伝統と組織と現在のキリスト教職制度を否定する思想のため、キリスト教会から異端とされる。
また、一般社会においては、キリストの再臨と聖書の研究を強調、あるいは輸血の拒否や学校教育の場での柔剣道などの格闘技の拒否、兵役の拒否を強く主張する。
その教義は現世の拒否と緊張の固持が信者の日々の言動を強く刺激し、その他の一般人と鋭く対立しやすい。
日本における最初の指導者は、明石順三。1926年に日本支部である最初の日本支部となる灯台社が創立。太平洋戦争後の1958年にものみの塔聖書冊子協会が組織される。
各国に支部があり、日本の信者数は推定20万人あまり。信者は圧倒的に女性が多いとされるが、女性は組織の指導者にはなれない。
組織の上下関係の厳しさや取り決め(戒律)の多さで知られ、輸血の拒否や選挙における出馬・投票ができない、格闘技、クリスマス、誕生祝い、法事の拒否など、細かいものをあわせるとその数は3000以上あるという。
・エホバの証人輸血拒否事件
日本においてエホバの証人をめぐる問題で最も有名なのは、「エホバの証人輸血拒否事件」だ。
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