中国経済再開の期待と実像
中国政府が昨年12月に突然ゼロコロナ政策を撤回、それまでの規制を全面解除したのを機に、空気が変わりました。規制解除に慎重だった習近平主席を、この度NO2にのし上がった李強氏が一気の規制撤廃を主導したと言います。これを受けて一旦は感染者の急増による混乱が指摘されましたが、それでも人々は移動制限がなくなり、春節には民族大移動が復活、2月にはPMIが急回復して中国経済への期待を高めました。
このため、IMF(国際通貨基金)などの国際機関は23年の中国経済予想を大幅に上方修正し、市場でも原油価格が「中国需要の回復」を材料に上昇の気配を見せるようになりました。しかしその一方でこの3月に開幕した中国全人代(日本の国会に相当)の初日には、23年の経済成長目標が5.0%と、昨年の5.5%目標よりもむしろ低く設定されました。
海外の機関や市場の中国経済回復期待と、北京政府の慎重な目標設定とのギャップが大きいだけに、この間にどんな認識ギャップがあるのか、探ってみたいと思います。
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