久米信行(裏)ゼミ「大人の学び道楽」
授業や講演では話せないこと。連載やSNSでは書けないこと
毎月第1-4 火曜日発行 vol.125 2023/03/14発行
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わが学びの原点 緑図書館の講演でお伝えしたかったこと
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●INDEX●
1.今週の東奔西走&七転八倒
>私のふるさと緑図書館の講演でおすすめした本や映画
2.大人の読書&雑誌三昧
>緑図書館の講演でお薦めした「大人のための本」
1)私のお薦め「大人のための童話」ベスト5
2)私のお薦め「大人のためのSF」ベスト5
3 大人の放課後相談室
>子供のサッカー撮影係がタイヘン過ぎます
4.編集後記~時には大人もボヤキ&ため息~
>花粉まみれで、ヒドイ目に遭う毎日
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1.今週の東奔西走&七転八倒
私のふるさと緑図書館の講演でおすすめした本や映画
みなさんは、いつどこで読書が好きになりましたか?
子ども時代に通って、思い出に残った図書館はありますか?
私にとって、墨田区立緑図書館は特別な場所でした。
もし幼い頃、毎日のように図書館に通ってなかったら、今の私は無かったでしょう。
現在、緑図書館が建っている場所に、私が通っていた緑保育園がありました。元お相撲さんだった園長先生が、はやく登園すると幻灯機を見せてくれたり、毎年、国技館に相撲観戦に連れて行ってくれたアットホームな保育園でした。
当時、わが家はい下町の路地裏にひっそり佇む小さな一軒家。それは久米繊維の本社でもありました。玄関には反物が置かれ、その奥の事務所では父が電話のやりとりをしていました。右手には小さな応接間があり、昔懐かしいソファとステレオ、壁には福沢諭吉の人生訓がかかっていました。
父も母も忙しく働いており、私は長時間預けられる保育園に入れられたのでした。(弟二人は余裕ができたのか、近くのカトリック幼稚園でした幼稚園)。
自分ひとりでは歩いて通えない距離だったので、祖父母が自転車などで送り迎えをしてくれることが多かったのです。とは言え、祖父母も下町の同業者やご近所コミュニティの一員だったので、なにかと用事があり、いつもお迎えが最後の方になるのでした。ひとり寂しく砂場で遊んでいたことなど、今も思い出します。
そこで、寂しくヒマつぶしをする私のために一計を案じたのか、保育園の隣にあった緑図書館のこども室でお迎えを待つのが、私の日常となりました。とはいえ、いつ迎えにくるかわからないので、数ページで1テーマが完結する「なぜなに学習図鑑」がお気に入り。本棚の端から端まで一冊ずつ読んで制覇していきました。
「なぜなに学習図鑑」は、例えば「空はなぜ青いの?」といった子供ならではの素朴な疑問にわかりやすく答えてくれる本でした。そこで学んだことを、お迎えに来た祖父母に自慢気に話すと「すごいねー。信ちゃんは物知りだねー」ほめてくれるのです。孫可愛さゆえの大げさな絶賛だったのでしょうが、私にとってはうれしくてたまらないことだったのです。
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