今週のざっくばらん
ChatGPTがもたらす未来
先日、「ChatGPT」に浮かれる人が知らない恐ろしい未来というタイトルの新井紀子氏のインタビュー記事を読みました。新井紀子氏が、ChatGPTが社会にもたらすだろう悪影響に関して、的確に指摘している素晴らしい記事だと思うので、私なりに補足をしてみたいと思います。
以前にここに書いた通り、ChatGPTは、「もっともらしい回答」をすることができる「ものまねマシン」に過ぎませんが、ネット上に大量にあるデータにより教育されているため、「あたかも知能があるかのように」振る舞うし、実際に正しい回答をすることもしばしばあります。
新井氏は、それを見た人々が、「ChatGPTは凄い」と感じてしまうことが問題だと指摘し、以下のように解説しています。
おそらく心理学的な効果ではないでしょうか。ChatGPTをすごいと感じてしまう現象は、受け答えの正しさよりも、自信満々かつスムーズにウソをつく“サイコパス”っぽさに起因していると思います。そのため、知的レベルが高い人でも「こっちのほうが正しいんじゃないか」と、信念や心理を揺さぶられる。
現時点で、既にネットにはフェイクニュースなどの誤った情報が溢れており、それにより人々が操られるなどの事例が実際に起こり始めています。トランプ氏が米国の大統領になってしまったとか、英国がEUから離脱することを決めてしまったなどが良い例です。
ひと昔前までは「新聞に書いてあることは全部正しい」と信じていた国民が、メディアを操る政府のプロパガンダに乗せられてしまいましたが、それがネットの時代になると、「SNSで流れて来た情報」「ググって見つけた情報」は全て正しいと多くの人が信じ込むようになってしまったのです。
GhatGPTが、Microsoftの検索エンジンBingに使われるようになると、これがさらに加速することになります。ChatGPTの回答を頭から正しいと信じた人が、それを誤った情報だとは知らずに、自らの意思で拡散する時代が来ようとしているのです。
ChatGPTが、もっともらしい出鱈目を言うことがあることを確認するために、いくつかの言葉を説明させた結果を並べます。
まずは、比較的正しい回答が得られた例です。
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