メルマガ読むならアプリが便利
アプリで開く

230315 ビジネス知識源プレミアム:正刊:米銀の危機はどういう風に起こるか

ビジネス知識源プレミアム:1ヶ月ビジネス書5冊を超える情報価値をe-Mailで
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□□■□■   <1ヶ月にビジネス書5冊を超える知識価値をe-Mailで> ビジネス知識源プレミアム(水曜刊:660円/月:税込):Vol.1318 <Vol.1319号 正刊:米銀の危機は、どういう風に起こるか?>    2023年3月15日:金利の変化と、債券の時価の関係 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 論考/業務の案内     http://www.cool-knowledge.com/ 有料版の新規登録/解除  https://mypage.mag2.com/Welcome.do 購読方法や届かないことについての問い合わせ(メール)                →Reader_yuryo@mag2.com            著者:システムズリサーチ:吉田繁治 正刊の有料版ではスマホ用の改行なしとPC用の改行ありを送っています。週に約1回の増刊の無料版は、改行したものだけです。 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ 2023年3月10日、シリコンバレーバンク(SVB)が破産しました。 全米16位、2117億ドル(27.5兆円)の総資産の中堅銀行です。 2022年3月からの、FRBによる、普通より急いだ利上げ(0.25%→4.75%)によって、 ・銀行の資産である所有債券(米国債・MBS・社債)の時価が下落し、SVBへの信用不安が起こって、 ・預金者が引き出しに殺到したため、マネー(流動性)が枯渇し、支払いができなくなったのです。 【鍵は、金利と債券の価格】 SVBの破産が局所的なもので終わるか、全米を覆って世界に広がるシステミックな信用恐慌になるか。ここが焦点です。 1)全米の銀行とファンドが60%をもつ米国債31.4兆ドル(4080兆円)と 2)MBS 10兆ドル(1300兆円)が4%台への金利上昇により、どんなメカニズムで、いくら下がるかを理解しなければならない。 (注)ドル債券の40%は、海外の中央銀行、銀行、ファンドがもっています。日本は、1000兆円分をもっています。 今はまだ、局所的に見えるシリコンバレー銀行の破産には、4%の金利上昇の副作用である「米国債とMBSの20%下落」が、中核にあります。 「国債4080兆円+MBS1300兆円」の20%、1076兆円の下落です。 この金額は、米銀全部の自己資本を吹き飛ばします。SVB一番手として内情が知られ、2日で預金取り付けになって、破産したのです。 同じ債券下落を買える4大銀行に、広がっていくでしょう。結果は、リーマン危機を超え1929年-33年の大恐慌になっていく可能性もあると見ています。 金融も複雑系ですから確率が70%、政府によって30年内とされるの南海トラフの大地震と同じ確率です。しかし、30年ではない。2023年、24年の2年間です。金融危機もリーマンのときは、ベアスターンズの実質的な破産から1.5年かかっています。 米国政府は、現在、国債発行高が31.4兆ドルの、法的な債務上限に達しています。新規の国債発行が、できません。 多数派の下院民主党が債務上限引き上げを議決しないかぎり、国債増発ができず、銀行救済のための財政資金は、出せない。 このため、シリコンバレー銀行(SVB)の、預金を全額保護するマネーは、財務省が、SVBがもつ国債とMBSを、下がった価格ではなく、発行額面で買ってFRBがSVBの損を引き受けているのです。 この方法には、限界があります。 下院の多数派の共和党は、バイデン財政の、ウクライナ戦争支出を含む財政の削減を、債務上限引き上げの条件にしています。 引き上げができないと、2023年8月ころに満期が来た国債を返済できず、米国がデフォルトします(時限爆弾と同じです)。

この続きを見るには

この記事は約 NaN 分で読めます( NaN 文字 / 画像 NaN 枚)
これはバックナンバーです
  • シェアする
まぐまぐリーダーアプリ ダウンロードはこちら
  • ビジネス知識源プレミアム:1ヶ月ビジネス書5冊を超える情報価値をe-Mailで
  • ●最新かつ普遍的なビジネスの成功原理と経済・金融を、基礎から分かりやすく説いて提供 ●時間がない、原理と方法の本質を知りたい、最新の知識・原理・技術・戦略を得たいという方に ●経営戦略・経済・金融・IT・SCM・小売・流通・物流を、基礎から専門的なレベルまで幅広くカバー ■新規申込では、最初の1ヶ月間が無料です。
  • 660円 / 月(税込)
  • 毎週 水曜日