第254号(2023年3月17日号)
『最後の調停官 島田久仁彦の無敵の交渉・コミュニケーション術』
はじめに:
いつもメルマガをお読みいただきありがとうございます。
さて、今週号の内容ですが、まず【1】の
『無敵の交渉・コミュニケーション術』のコーナーでは、
先週に引き続き【Win-Winを真に叶える方法】についてお話しします。
初回となった先週号では、まずWin-Winのコンセプトに対する誤解によって生じがちな問題やジレンマについてお話しし、
解決法としてself-awarenessが大事であることに触れました。
そして、self-awarenessを高め、真にwin-winな状況を創り出すために必要なステップがあることを最後にお話ししました。
今週号ではその1つ目のポイント【Put yourself into your shoes(自分の身になって考えてみる)】についてお話いたします。
その注目の内容は、本編をお楽しみに♪
次に【2―国際情勢の裏側】ですが、今週は本当に盛りだくさんな一週間でした。
まず3月16日から17日にかけて韓国のユン大統領が訪日し、岸田総理との首脳会談に臨みます。
韓国政府としては、国内世論でも賛否が拮抗している“徴用工問題”に対するコミットメントを示すことで
日本との関係修復のための風穴を開けた形ですが、これは昨年夏ごろから日韓双方の外務省が水面下で協議を重ね、
調整にこぎつけた外交的な成功だと考えます。
今後、日韓関係が修復され、仮に政権交代が起こったとしても、良好な関係が続くことを期待します。
次に世界を震撼させたのは、3月14日に黒海上空で起きた米ロ間の“インシデント”のニュースです。
米国の無人偵察機MQ9が“公海”上を飛行しているときに、ロシアのスホイ27戦闘機と遭遇し、
“接触”して墜落した、というのが米国側の主張ですが、ロシア側は
「MQ9が極端な操縦を行ったがゆえに墜落した」という主張をして、真っ向から対立しています。
問題は、これが以前から危惧している米ロ間の偶発的な衝突として認識され、これを機に、ロシアによるウクライナ侵攻以降、
デリケートなバランスの下で避けられてきた米国(NATO)とロシアの直接的な対峙に発展しかねないという懸念です。
本件については、fact checkがまだなされていないこともありますので、これ以上の言及は現時点では避けますが、
どのように両国が非難の矛を収めることができるか否かに注目しておく必要があるでしょう。
そして今週特に目立ったのが【中国が国際情勢の舞台に復帰してきたこと】と言えます。
全人代が閉会し、習近平国家主席の3期目が本格稼働するとともに、
しばらく静かにしていた外交フロントが再度にぎやかになりそうな予感です。
イランとサウジアラビア王国との間の“歴史的な”和解の演出。
中南米のHondurasを台湾から奪い取るための外交戦。
そして来週早々に実現しそうな習近平国家主席の訪ロによる中ロ首脳会談と、
“オンラインで実施”すると言われているゼレンスキー大統領との会談が予定されていることで、
王毅政治局常務委員を通じて打診した停戦仲介案が直に首脳間で語られることになりそうです。
まさにChina Weekと言ってもいいような状況になってきているように感じます。
今週号では【世界各地で一気に動き出した中国外交と国際情勢への影響】
についてお話いたします。
今回のメルマガも長くなりましたが、どうぞ最後までお付き合いくださいね。
それでは今週号、スタートします★
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