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第60回 日韓関係の改善とイラン、サウジアラビア急接近に対比される米中の対外政策の違い

富坂聰の「目からうろこの中国解説」
 日本と韓国の冷え切った関係が、やっと正常化へと向かい始めた。そう考えて良いのだろうか。  東アジアにとって大きなインパクトを持つニュースが駆け巡ったのは3月16日から17日にかけてのことだ。  韓国大統領として12年ぶりに訪日した尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が岸田文雄首相と会談、シャトル外交の再開と日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の正常化などを決めたのだ。  この動きは、日本政府の言葉を借りれば、韓国政府による「旧朝鮮半島出身労働者問題に関する措置」、いわゆる徴用工問題における韓国側の取り組みを日本が「評価した」からだという。  だが、トップ会談を受けた両国の雰囲気が高まっているのかといえば、そうではない。  象徴的なのは3月16日の韓国KBSテレビのニュース番組『News 9』だ。冒頭、女性キャスターは「岸田首相から誠意あるお詫びはありませんでした」と、岸田首相が歴史問題で明確な謝罪や反省に触れず「歴代内閣の立場を全体として引き継いでいる」としたことを批判。韓国が差し出したものは得たものより多いと断じた。

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