「日本人はどうして仕事への満足感が少ないのか?」
世界最大規模の世論調査会社「ギャラップ」が主催している「ギャラップ・
ワールド・ポール」を通じて、日本の「パーソル」社などが行った調査
https://www.persol-group.co.jp/sustainability/well-being/worlddata/
によると、「仕事」をめぐる日本人の満足度は、決して高いものはなかったと
言われています。Buzzfeed日本によれば、
「日々の仕事に喜びや楽しみを感じていますか?」という設問に対しては、日
本からの回答者1000人のうち、「はい」と回答したのは72.8%。(期間:
2021年6月〜2022年3月)これは、世界各国と比べると、日本の順位は122
カ国・地域中で、103位だったそうです。前年度の順位は95位だったそう
で、今回は8ランク下がってしまったようです。
(中略)やはり「職場の満足度」が低いというのは問題です。
人生の中で相当に長い時間を過ごす環境が、全く快適でないというのは、やは
り大きな損失です。この問題は幸福度といった問題にも波及します。
一体何故なのでしょうか?
2つ指摘しておきたいと思います。
1つは、多くの日本の職場において、個人の業績を承認することで名誉を確
保するマネジメントが、全くされていないか、あるいは有効に実施されていな
いという問題です。
営業の場合がそうで、120のノルマで縛って100とか80の結果を出し
た人を罵倒するということが良く行われます。ですが、常識的な営業をすれば
80とか100になるという環境であれば、期待値は80にしておいて、反対
にそれを超えた人は強い承認と名誉を与えるというマネジメントもできます。
人間は基本的に自尊心に支配される動物ですから、名誉と承認には弱いので
す。脳の働きとして、そこを刺激すると動作はどんどん積極的になるのは普通
です。つまり加点法というわけです。その延長で、チームを鼓舞して結果的に
120とか130を叩き出させてしまう、その種のマネジメントがなかなかで
きないわけで、これは全員を不幸にします。
2つ目は、決定権のある人は過去に生きているという仕組みです。終身雇用
と年功序列のシステムがあるおかげで、日本の企業や官庁、学校などの組織は
「過去の実績」への報奨として昇進させ、ご褒美として権限を与えるという制
度になっています。(続く)
この記事は約
NaN 分で読めます(
NaN 文字 / 画像
NaN
枚)