永田町異聞メルマガ版
「国家権力&メディア一刀両断」 2023.03.23
新 恭(あらた きょう)
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なぜテレビ局は放送法歪曲の政治権力と戦わないのか
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総務省文書をめぐるテレビの報道を見ていて、つくづく感じるのが反骨精神の
なさである。
「捏造」と主張する高市早苗大臣の進退に焦点が当たるのは仕方がないが、本
質的な問題は別にある。かつて安倍官邸が政権批判を封じるため、「政治的公
平」の名のもとに、放送法の解釈を捻じ曲げる工作をしていたということであ
る。それが公文書で明らかになっても、解釈を正常に戻すよう求める論陣を張
ろうとしない。
あるテレビ局のたった一つの番組でも政府が政治的に公平ではないと断じたら、
行政指導はもちろん、電波をとめることさえあると総務大臣に脅しをかけられ、
そのために、現在の事なかれ主義的な放送につながっている。なぜ、政府にそ
んな権利があるというのか
メディアは、公共の電波を使用するテレビであろうとも、たえず政権に厳しい
目を向け、問題点があれば、確たる情報に基づいて批判するべきである。それ
こそが政治的に公平な報道といえる。
政治権力は、歴史を振り返ってもわかるとおり、国民に真実を知らせず、権力
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