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中国衰退「世界の常識」、中ロ連携強化がもたらす「弱者連合」 リスクの拡大

勝又壽良の経済時評
  • 2023/03/23
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前触れだけで和平案見送り 中国はロシアの従属化狙う 中ロは経済的な苦境に悩む ロシアすでに人口衰退過程 中国国家主席の習近平氏は、3月21~22日の2日間にわたり国賓として訪ロした。出発前、「和平の旅」と発言していたので、ウクライナ侵攻停止への具体的話し合いがあるのかと見られた。だが、両国発表からは、そのような動きを感じ取れなかった。 中国は、ロシアのウクライナ侵攻からちょうど1年になる2月24日、12項目「ロシア・ウクライナ仲裁案」を発表した。早期の停戦や和平交渉の再開を促す内容だが、当たり障りのない内容であった。一見して、ロシア寄り内容であったことから、米国やNATO(北大西洋条約機構)は強く警戒した。 中国は、形の上でイランとサウジアラビアの仲介を成功させた。ただ、サウジアラビア側は、米国へ逐一情報提供して了解を求めていた。米国が、この仲介はいつまで有効かと疑念を持っている。中国は、それとも知らずに意気揚々としており、次の仲介外交としてウクライナ侵攻を取り上げたと見られる。 前触れだけで和平案見送り 中国が、12項目の「ロシア・ウクライナ仲裁案」を発表した裏に、中国人民解放軍直属の軍事科学院が、今夏までにロシア軍が勝利を収めるとの予測があったとされる。習氏は、この予測に基づいて早めに和平交渉への段取りを始めたというのだ。だが、中国軍事科学院の現実を無視した予測には驚くほかない。戦況は全く異なっており、ロシア側が不利な状態になっているからだ。

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  • 勝又壽良の経済時評
  • 経済記者30年と大学教授17年の経験を生かして、内外の経済問題について取り上げる。2010年からブログを毎日、書き続けてきた。この間、著書も数冊出版している。今後も、この姿勢を続ける。
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