アメリカ国内の「地銀の取り付け騒ぎ(信用不安)」は、目下の
所カリフォルニア州とNY州に限定されており、この「取り付け
騒ぎ(信用不安)」は他州へ飛び火している気配はありません。
3月21~22日のFOMCでは、パウエルFRB議長は政策金利
を0.25%引き上げて4.75~5.00%としました。さらに、
この日の議長は、近いうちに「利上げを停止する」可能性も示唆し
ました。
とは言え、市場関係者の中には、パウエルFRBとイエレン財務省
とFDIC(預金保険機構)とが協調して行った当局主導の迅速な対
応は、「信用システム全体の抜本的な解決策」ではないと警戒する
専門家も少なくないです。
「今回の銀行システムのストレスがアメリカ経済に対してどの程
度の引き締め効果になるのか???」については、FRBは取りあ
えず「0.25%の利上げに相当する引き締め効果」を推定して
います。
ちなみに、今回の銀行システムのストレスは、ゴールドマンサッ
クスは「0.25〜0.50%の利上げに相当する」と見ているよう
です。中には、「1.5%分の利上げに相当する。影響は甚大だ!」
と見ているエコノミストもいます。
このあたりのことは、FRBとてよくわからないのです。
かくして大変先行き不透明で不確実性がとても高い中、アメリカ
の債券市場と金利市場は先物も含めて「近いうちのアメリカ経済
のリセッション入り」と「2023年半ば(おそらく7月?)から
のFRBの利下げ」を織り込み始めました!!!
市場予想では、ターミナルレートは「4.75~5.00%」。こ
れ以上の利上げはないとしています。FRBは年半ば以降に利下げ
に転じて、年内におよそ3回の利下げを実行、年末の政策金利は
4.00~4.25%まで下がるとしています。
株式市場は半年先を見越して動いていると言われています。
今のアメリカ株式市場は、近い将来の景気後退入りも近い将来
の利下げもすでにいくばくか織り込んでいるのかもしれません。
今週号では、株式市場の「二番底」「大底」を探ってみました。
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