■楽しく結果を出すチームの条件
熱狂するチームを作るべきだ。人は楽しく、幸福感を覚えている時
が最もパフォーマンスが高く、成果が出る。努力している人は熱中
している人にはかなわない。成功は幸せの周りを回っているのだ。
楽しい仕事で結果を出すことは理想論でなく、意図的に作り出すこ
とができる。メンバーのエネルギーを邪魔するものを取り除き、正
しい手順を踏めば、必ず熱狂するチームは生まれる。
熱狂とは、強さでなく弱さから生まれる。自分という弱い存在を、
支え、助けてくれた人への感謝や、弱さを受け止め、寄り添い、支
えようとする愛情が熱狂の火種だ。
優秀な人が集まればいいわけではない。互いに長所を生かし、助け
合うことだ。売り上げや利益といった数値に示されることでなく、
心から楽しいことを追い求めた結果、生産性が上がるのだ。
たとえ小さな一歩でも、希望を与えるリーダーのもとで、希望にあ
ふれたチームが生まれれば、会社全体が変わり、ひいては社会全体
が変わっていくのだ。
★
成果を出すリーダーは、メンバー個人より、チームが向かうべきと
ころに意識を向ける。リーダーが見るゴールや、解こうとしている
大きな問いにワクワクして人が集まる。
そこに向かうことがメンバー個人の目標にもなっている。そうして
チームの推進力が生まれる。みんながワクワクする目標やテーマを
掲げられるかどうかがチームの力を強くする上で大きく影響する。
目標に面白さを感じるかどうかは、自分の限られた人生を使うに値
する意義を感じられるかで決まる。「なぜ、それをやるのか」とい
う問いに腹落ちできなければ、前を向くことに集中できない。
やりたくないこと、誰かに与えられたことを淡々とやっているだけ
ではワクワクしないし、成功もしない。自分が心から楽しめること
や意識を感じられることが熱狂を生み、成功に繋がっていく。
★
偉大なリーダーたちは、リーダーになろうとしてなったわけではな
い。リーダーシップとは、自分をリードすることから始まり、そこ
から人を、そして社会をリードしていくことで生まれるのだ。
誰かが「見えないもの」、つまり現在、現実には存在せず、多くの
人が夢や理想と呼ぶものを見ると、そこに向けて、まず自分自身を
リードする。だが、新しい挑戦をする人は中々理解されない。
世の中から見れば、最初は「一人で踊っているバカ」でしかない。
熱狂する一人のバカが偉大なリーダーに変わるきっかけを作るの
はファーストフォロワーだ。
熱狂する一人が始めたことに「かっこいいね」「面白いね」と言っ
てあげる、仲間になる、お金を出すなどがその役割だ。それを入り
口に熱狂する一人が見ている景色に共感し人が集まってくるのだ。
集まった人は、熱狂する一人が見てるものに自分自身の夢や思いを
重ねメンバーに変わる。こうしてリーダーはリーダーになる。リー
ダーは、まず仲間に奮い立たされねばならないのだ。
★
リーダーが一人でできることは限られている。ビジョンを実現させ
るのは、それを思い描いた本人でなく、後に続く人たちだ。周囲の
人を巻き込むには、リーダーが熱狂して描くビジョンが必要だ。
リーダーは、頭の中の真っ白なキャンバスに自分の未来を大きく描
く。そして、その実現に必要な人物を洗い出して、その登場人物が
どんなことに興味・関心を持っているのかを理解する。
その上で「この人は、どんなコミュニケーションを取れば、絵の中
の登場人物として活躍してくれるのか」を考えながら巻き込んでい
くのだ。
「自分で全部やらないと」と思うと一歩を踏み出すことはできな
い。明確なビジョンを描けたら船を出す。そこからどんどん周りを
巻き込み、彼らに頼ることで大きなことができるようになるのだ。
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