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馬渕治好の週刊「世界経済・市場花だより」
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第613号(2023/3/26) 不安定な市場/神経質な展開続くか
この週刊「世界経済・市場花だより」は、めまぐるしく変化する世界の経済や市場の動きなどについて、ブーケ・ド・フルーレット馬渕治好が、わかりやすく解説します。
※ 自主開催セミナーの予定です(カッコ内は、現時点でのお申し込み数/定員、です)。残席は、10を下回った場合に表記します。
4/1(土)札幌(7/20)
4/8(土)横浜(2/20)
4/15(土)大阪(4/20)
4/22(土)浜松町(6/20)
4/29(土、祝)名古屋(6/20)
5/13(土)宇都宮(7/30)
5月のどこかで、ウェブセミナーを追加開催する予定です。日程決定まで、しばらく(1か月くらい?)お待ちくだされば幸いです。
セミナーのスケジュールは、
http://bd-fleurettes.eco.coocan.jp/sub3.html
のページの下の方にあります。詳細やお申し込みは、それぞれのリンク先をご覧ください。
上記のリンク先には、自主開催以外のセミナーの予定も掲載しています。
☆過ぎし花~先週(3/20~3/24)の世界経済・市場を振り返って
<引き続き、銀行経営に対する懸念で不安定な相場付き>
(まとめ)
先週も、銀行経営に対する懸念が強まったり弱まったりしたことが、世界市場を不安定に動かしました。
FOMC(連邦公開市場委員会)については、ターミナルレート(利上げの終着点の金利水準)を引き上げると見込んでいましたが、引き上げはありませんでした。ただ、連銀は、個々の金融機関の経営の問題とインフレ抑制の必要性を切り分けて、まだ利上げを行なうものと見込みます。
(詳細)
先週も、これまでと同様に、市場は銀行経営の状況を注視し、その懸念が強まったり弱まったりすることで、株価や債券相場、外国為替相場などは、不安定に上下動しました。
先々週までの動きはこれまでのメールマガジンを読み返していただくこととして、先週に起こった出来事に限って述べると、米国では、預金保険では預金が25万ドルまでしか保護されていませんが、SVB(シリコンバレーバンク)などについては、25万ドルを超えている金額についても全額保護する方針を、既に政府が打ち出していました。
それを踏まえて、イエレン財務長官は3/21(火)の米国銀行協会でのコメントで、「小さな金融機関が預金流出に見舞われ、それが広がる危険性がある場合には、同様の措置(預金の全額保護)が正当化される可能性がある」と述べました。これは、破綻の危機にある銀行の預金を、他行についても個別に救済することがありうる、という主旨であるため、市場に安心感が広がりました。
こうした発言もあって、一部では、預金保険の保護の上限である25万ドルを、一時的に、あるいは恒久的に、一律引き上げるのではないか、との観測が広がったようです。
それに対してイエレン長官は、3/22(水)の議会上院では、そのように預金保険上限を引き上げること(一律で全面的な預金保護の強化)は検討していないと語ったため、今度は市場で失望が膨らみました。
週末(3/24、金)には、セントルイス連銀のブラード総裁ら連銀高官が、銀行の破綻懸念などを巡る混乱はほどなく収まる、あるいは銀行の破綻懸念があっても景気は強い、という主旨の発言を(講演やマスコミ出演で)行なったため、市場に楽観が広がる局面がありました。
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