SVC(シリコンバレー銀行)は、金利リスクに耐えきれずに破綻し
ました。
ファースト・リパブリック銀行は、商業用不動産向けの融資、特に
ここのところ価格が大きく下落しているオフィス用不動産向けの
融資が多かったと指摘されています。(コロナでリモートワークが
増えたのでオフィス需要が低迷しているのです。)
さらに、今後はヨーロッパを中心に、もちろんアメリカでも、環境
関連ファンドやSDGs(SustainableDevelopmentGoals)ファンド
などで、不祥事が続出してくるかもしれません。
環境関連ファンドやSDGsファンドは、本来不祥事がはびこりや
すいファンドで、長期投資ということで金利リスクも抱えていま
す。
超の付くウルトラ過剰流動性の時代には、これらのファンドには
多くの金余りの銀行からシャドーバンキング経由で大量のマネー
が流れ込んでいたと指摘されており、目下の所 当局が調査に乗
り出しているところです。
次の銀行破綻のターゲットは、SVBのように金利リスクを抱えす
ぎているところのみならず、ファースト・リパブリック銀行のよ
うにオフィス用不動産向け融資の多いところ、ドイツ銀行のよう
に環境関連ファンドやSDGsファンドへ投資し過ぎているとこ
ろかも知れません。
こういった「個別の銀行不安」が周期的に巻き起きても、「個別
の銀行の信用不安」がシステミックな金融危機には発展すること
はないでしょう。
当局による監督監視が厳しくなり、今後は銀行の融資基準が厳し
くなり、銀行の貸しはがしや貸し渋りが多くなるでしょう。
そして、こういった「金融の引き締まり」はかねてからパウエル
FRBが望んでいたことです。
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