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岩上安身のIWJ特報! 第595号 『ルポ特殊詐欺』著者・神奈川新聞田崎基記者インタビュー(その2)

岩上安身のIWJ特報!
  • 2023/03/31
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第595号 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 岩上安身のIWJ特報! 背後に「暴力団」が関与し凶悪化する「特殊詐欺」を「高齢者差別」が後押し! ルフィ事件と、高齢者に「集団自決」を求めた成田悠輔氏の発言は同根の大問題! 岩上安身による 『ルポ特殊詐欺』著者・神奈川新聞報道部デスク田崎基氏インタビュー (その2) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ (その1)のつづき  2022年3月7日、『ルポ特殊詐欺』著者で神奈川新聞報道部デスクの田崎基氏に 、岩上安身が行ったインタビューの続きである。 ・神奈川新聞報道部デスクの田崎基氏(IWJ撮影、2023年3月7日) https://bit.ly/3njYjli  田崎氏によれば、『ルフィ』を名乗るグループ以外にも、様々な国に特殊詐欺 グループがいた。2019年に拠点がフィリピンで一斉に摘発されたが、「残党が残 り続けている」という。  岩上は、「アウトローの世界で、こういうことをやるのは半グレと言われる」 として、人違いで金属バット撲殺事件を起こした主犯格という容疑で国際指名手 配されている、関東連合の元リーダー見立真一の例をあげた。  田崎氏は、末端の逮捕から幹部の逮捕へとつなげる「突き上げ捜査」が、非常 に難しくなっているという。なぜなら、組織形態や指示系統が、様々な方法で分 断されているためだ。  警察が「騙されたふり作戦」で摘発しても、捕えられるのは被害者と対面する 末端の「受け子」だけ。実行指示は履歴が残らないメッセージ・アプリ「テレグ ラム」などで行われているため、幹部まで辿れない。  また、実行犯は「日当100万円」などとうたう、SNSの「闇バイト」応募で集ま るが、幹部とは分断されている。田崎氏によれば、「高収入バイト」などのキー ワードで検索すれば、今もそうしたメッセージが出てくる。岩上は、それは「言 論の自由」とは無関係な、犯罪の温床だとして、SNS運営側がアカウント開示請 求にスムーズに応えるなど、法改正の必要性を訴えた。  さらに岩上は、映画監督の岩井俊二氏に紹介された、ライターの鈴木大介氏の 著書『振り込め犯罪結社』を紹介。20年に及ぶ特殊詐欺の変遷をたどるとともに 、特殊詐欺から一歩進み、「コスパがよい」からと、老人の自宅に押しかけ、脅 迫してお金を取る、という手段に過激化しつつあると、「あとがき」に書かれて いることに触れ、その本が出てから10年余り、事態はもっと進行し、高齢者宅を 狙い打ちした強盗殺人事件にまでエスカレートしてしまったと述べた。  田崎氏も、2019年以降、拠点を設けて集団で電話をかける時代は終わり、「日 進月歩」で、摘発を免れる仕組みが磨き上げられていると指摘するのである。

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