岸田首相が自分の金儲けパーティのお土産にG7のマークを使ったことを野党が質問して物議を醸しだしている。
外務省がこのマークを使わせるルールを作っているのに、それを平気で破っている。
東大卒の官僚の中でも勝ち組、つまり勉強のできる人間の勝ち組の中の勝ち組が、世襲の何回も東大に落ちたボンボンにヘコヘコする姿をまたも国民にさらしてしまった。
さて、この話題について、モーニングショーのコメンテーターは、国際情勢も大変だし、シリコンバンク銀行が破綻するなど、国際情勢もあるいは金融情勢も大変な時期に、政権の足をひっぱるようなことをするなという批判をした。
それも一理なくはない。
ただ、CMがあけるとWBCがおわって1週間も経つのに、相変わらずWBCの話題だ。
物価高、国際情勢、それ以上に、統一地方選の真っ最中なのに、ずっと野球一色だ。
こんな国民に目くらませをやるテレビ局に野党を批判する資格があるのかと素朴に思う。まさにダブルスタンダードのオンパレードだ。
さて、岸田という人は、ゼレンスキーに必勝と書かれたしゃもじを送ったそうだ。
右翼の人というのは、戦争は勝てばいいという価値観を持っている人が多い。
ベトナム戦争以降の話と思うが、戦争というのは勝った国が負けた国を言いなりにできるということは難しくなった。(例外はパレスチナだろうか)
イラク戦争にしても、勝ってからのほうが、ジハードやゲリラ的なことをやるイスラム教徒があまりに多く、結局、アメリカはなんの利権を得ることもなく撤退する羽目になった。残ったのは反米感情だけだろうし、イランも含めて、あの地域でのアメリカの影響力は大幅に減退した。
ちなみに、ベトナムは世界で最もアメリカが好きな人が多い親米国家だそうだ。
戦争に負けると恨みが残る(日本はむしろ例外である)が、勝つと精神的な余裕が出るのかもしれない。やる気になればいくらでも続けられるのに負けてくれたということでアメリカ人に余計な恨みをもつことはなくなったということでもある。
それ以上に、アメリカが負けてベトナムが勝ったはずなのに、ベトナムは中国より早く資本主義化し、アメリカナイズされていった。戦争に勝った国が、負けた国の文化に染まるのである。中国も何度となく異民族に支配されるが、結局、漢民族の文化の国になる。もちろん言語を棄てるようなこともない。
こう考えると、武力で勝つより、文化的優越のほうが大切だと思うのだが、日本は平気で大事な文化をすてる。建造物も簡単に取り壊すし、飲食文化もコロナ騒ぎでかなり破壊された。そして警察の介入で、飲酒運転の厳罰化だけでなく、前日の晩も酒が飲めないようにアルコールチェックまで始めて、さらに地方の飲食文化は破壊される。給料の差が大きすぎるので、日本の寿司職人などがどんどん海外に流出しているとも聞く。文化のアメリカ化にはなんの抵抗もない。
日本の場合、アメリカに戦争で負けて、いいなりになるだけでなく、文化も平気で捨てた。そういう意味では、日本は次に戦争で負けたら、その国の文化にべったり染まりかねない。負けてはいけないという右翼の人たちの観察は鋭いかもしれない。
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