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第61回 結局、世界経済の行方は中国の出来次第というなかで激化する米中対立のネジレ

富坂聰の「目からうろこの中国解説」
 中米・ホンジュラスが中国と外交関係を樹立し、台湾と断交した。このニュースは中台を勧善懲悪でとらえようとしてきた西側の主流な世論に衝撃を与えた。  これで台湾と外交関係を持つ国は13カ国まで減り、蔡英文政権下で断交した国の数は8つを数えた。  ネットには、民進党が野党だった時代、外交関係を一つ減らした馬英九政権を「外交の怠慢」と批判した蔡英文党首の映像が流され、台湾の未来を嘆く言葉もあふれた。  ホンジュラスとの断交が政権への逆風となることを警戒した蔡英文総統は、ビデオメッセージを発出。そのなかで「中国との無意味なドル外交の競争には参加しない」と、暗に中国の札束攻勢を批判した。  しかし、中台が互いに援助合戦で競い合ってきたことは世界の常識であり、札束外交は中国だけの特徴ではない。また、中台対立で台湾に味方し訪台する西側の政治家を迎えるために、民進党政権が多くのお土産を用意してきたことを、台湾の人々は地元メディアを通じてよく知っている。

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