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セクシー心理学GOLD 2022-04-05
第717曲
「5」で世界を感じよう。
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こんにちは。ゆうきゆうです。
今夜は、女医と青年の会話で、こんな話をお届けします。
◆ 常に前向きでいられるカウント。
女医「あなたは、つい、気持ちが落ち込んで、うつうつとしてしまうことはあ
る?」
青年「えっ…。それはまぁ…ありますけど…」
女医「であれば、そんなあなたの気持ちを一瞬で改善する方法を教えるわ」
青年「ど、どんな方法ですか?」
女医「『数息観(すそくかん)』というものを知っている?」
青年「す、すそくかん…?」」
女医「そう。禅の修行の一つで、息を数えて観察することを言うの」
青年「息を数えて観察、ですか…?」
女医「そう。たとえば息を吸って吐く。そして、そのたびに数を数えていくの。
試しにやってみましょう」
青年「は、はい。スーッハーッ…1…。スーッハーッ…2…。スーッハーッ…3…
」
女医「そうね。そのときに重要なのは、息に集中すること。そしてもし別のこ
とを考えてしまったら、また1からやり直すの」
青年「け、結構、厳しいですね…」
女医「もちろん最初は大変だけど、何度もやっていくうちに慣れていくわ。気
持ちが順応していくのね」
青年「へぇ…」
女医「この『息に集中する』ことには意味がある。何回か話したことがあるけ
ど、『マインドフルネス』というものがあるの。呼吸そのものに集中すること
で、『今ここ』への意識を明確に持つの。これを繰り返すことによって、ネガ
ティブな気持ちを断ち切ったり、自信にあふれた前向きな気持ちでいることが
できるのよ」
青年「そ、そうなんですか…。でも10まで数えたら、どうすればいいんですか?
」
女医「そのときは、また、1まで戻って数えるのを繰り返すこと」
青年「えっ? 11や12に行かないんですか?」
女医「これが重要なんだけど、人間は数を数え続けると、今度はその数そのも
のにこだわりだしてしまう」
青年「数そのものに…?」
女医「すると、たとえば『50まで行った! じゃあ100まで頑張ってみよう』
とか『前回は74で止まった、今度はそれは越したい』とか、色々と別の思考が
生まれてきてしまう」
青年「は、はぁ…」
女医「そうすると、『息に集中する』ということそのものから意識がそれて、
変なこだわりを持ってしまう。こだわりや何かの思考にとらわれてしまうこと
自体、マインドフルネスと矛盾してしまうの」
青年「な、なるほど…」
女医「よってカウントそのものにとらわれないため、数そのものに意味を持た
せないことが重要なの。だからこそ、10を繰り返すというわけ」
青年「ははぁ…。それによってカウントに集中する、というわけですね」
女医「その通りよ」
◆ 数だけでいい。
女医「でも私は、この『数息観』は、さらに現実で応用できると思っている」
青年「応用ですか…?」
女医「そう。そもそも呼吸を意識する、というのは、現実で結構大変なことだ
と思うの」
青年「大変…?」
女医「えぇ。たとえば普段、私たちは『視覚』や『聴覚』を中心に使っている
わよね。何かを見たり、誰かと話したり。またはこうして本を読んでいるとき
も、文字を読んでいるわ」
青年「そ、そうですね…」
女医「こんなときに、『呼吸を感じる』というのは、ちょっとモードが違って
くる。厳密には『触覚』などの『体の感覚』モードになる。すると、普段の思
考から一段気持ちを切り替えなきゃいけないから、ちょっとハードルが高くな
るの」
青年「た、確かに…」
女医「もちろん、できるならいいんだけど、基本的には一段大変なことだと思っ
てる。でも『数を数える』だけなら、それこそ普段の脳の使い方から、そこま
で思考を離さずにできる。普段から数字には触れているし、日常生活でものを
数えることだって多々あるしね」
青年「まぁ、買い物のときとかも、品物とか値段で、数を認識しますね」
女医「そうね。よって『呼吸を感じながら回数を数えよう』ではなく『ただ単
に数を数えよう』と思った方が、自然に入れる。そして、それでも十分に気持
ちをリラックスさせることができるわ」
青年「数えるだけで…!」
◆ 数も少なくていい!
女医「さらにもう一歩進めるなら、数も10でなくていい。もっと少なく、5で
もいいのよ」
青年「そんなに少なくてもいいんですか?」
女医「大丈夫。そしてここにはメリットがある。『10数える』となると、やっ
ぱり普段の生活だと、少しハードルは高い。特に数え始めても、678…などの
ときに『まだあるのか、もういいや』になってしまう」
青年「わ、分かります…」
女医「であれば、5だけ、と思うこと。そして5まで数えて、余裕があれば、も
う1セット繰り返せばいい。実際にやってみると分かるけど、1から10までただ
数えるより、『5まで数えよう! 5まで来た、よしもう一回!』って思った方
が、最初に始めやすいし、また気持ちもダレずに、ラストまで行けるの」
青年「ははぁ…」
女医「30分のテレビ番組が、途中でCMをはさんで前半後半になった方が、よ
り集中力が続くのに似てるわね」
青年「似てますかね…?」
女医「いずれにせよ5を基本とすること。そもそもの『数息観』も『数にこだ
わらない』ことが目的で10を繰り返すわけだから、5にしたら、さらにこだわ
りが減って、くわえてハードルも低くなるので、より効果的だと思うわ」
青年「まぁ、分かる気がします…!」
女医「そうして言うまでもないけど、数えるのは、『頭の中』で構わない。脳
内で12345と数えるだけ。これならいつでもどこでもできるでしょう?」
青年「確かに…。声に出して数えろ、と言われたらムリですけど、脳内なら余
裕ですね」
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