今後「マーケットが脆弱(ぜいじゃく)になりやすい5月から
9月」が近づくにつれて、「新たなリスク」が注目され始めていま
す。
その「新たなリスク」とは、「0.5%にも満たない低利の銀行の
預貯金からのマネーの大脱走」リスクと、「弱気相場からなかなか
抜け出せないでいる株式市場からのマネーの大脱走」リスクと
いう、2つのルートを通じての「マネーの大脱走」リスクです。
ここ1年間、パウエルFRBがびしばし政策金利を引き上げてきた
ので、アメリカの政策金利は今では4.75~5.00%の高さと
なり、アメリカ国内の3か月物や6か月物の政府短期証券(=短
期のドル国債のこと)の利回りは5%に限りなく接近しています。
結果、マネー・マーケット・ファンド(MMF)を始め、政府短
期証券で運用する短期金融商品の利回りも、「無リスクなのに
4%を超える高さ!!!」になっています。
この「無リスクなのに4%を超える利回りの高さ!!!」は、弱気
相場から抜け出せない株式市場にとっても、0.5%に満たない
ような低利回りの預貯金しか提供できない地銀経営にとっても、
驚異的な高さなのです!!!!
今後のアメリカでは、低利の銀行の預貯金から、あるいは株式市
場から、この「無リスク・高利回りの短期金融商品」めがけて「マ
ネーの大脱出(大移動)」が巻き起きる可能性がとても警戒されて
いるのです。
銀行の低利の預貯金から「マネーの大脱走(大移動)」が本格化す
れば、銀行経営がますます悪化、さらなる貸し渋り・貸しはがしが
増えて景気をさらに冷やし、再び「地銀の信用不安」が巻き起きる
かもしれません。
株式市場から「マネーの大脱走(大移動)」が本格化すれば、株式
市場は大幅下落します。
「株式市場が弱気相場からなかなか抜け出せない中で、ふとあた
りを見渡せば、MMFなどに資金を預ければ、無リスクで年間利回
りが4%以上もゲット出来る」ことに人々が気づき始めれば、
「何が悲しくてリスクを冒してまで株式投資をしなければならな
いのか????」といった素朴な疑問が、投資家の間で巻き起き
ても不思議ではないと、市場関係者は大変懸念しているのです。
かくして、市場関係者の間では、今年5月から9月にかけてのど
こかの地点でアメリカ株式市場が再び「二番底」を探る展開にな
るのではないかと、今からとても心配されています。
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