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渡辺勝幸の日本一元気になるメールマガジン
第4588号 令和5年4月7日(金)発行
発行部数 11,468 部
【学問と実践】
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【学問と実践】
本章の主旨は、一読明白であって説明を必要としません。
わたくしは以前、滕文公下篇第八章において、
本章に見える兄のひじをねじる話を引いて、
関所の通行税や市場の商品税を止めるための譬喩としましたが、
今また学業に励む学生を例にとって、
一つの譬喩を出してみましょう。
およそ読書の効果というものは、昼夜間断なく、
わずかの時間をも惜しんで励むのでなければ、挙げることができません。
さてここに一書生がいるとしましょう。
彼はいう、
「わたしは学問の努力にあきた、学問を止めようと思う」と。
その師が彼に教えていう、
「全廃するよりも、思う存分に遊び、時折、暇があったら読書するがよい」と。
しかし、わたくしは、そのことばに対し、
傍らからこれを制して次のようにいうでしょう。
「このような学問のしかたでは、結局、効果を見ることはありません。
むしろ全廃する方がまさっている」と。
また別に一門人があって、この人、
家にあってはよく孝、外に出てはよく長上に順い、
その実践の余力をもって、二三日の間に、
時を得て書物を読み学問に勉めることであるならば、
わたくしは、彼の志に同情してますますこれを激励し、
「学問の時間を一日ふやすだけでも、なさぬよりは勝っている」
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