久米信行(裏)ゼミ「大人の学び道楽」
授業や講演では話せないこと。連載やSNSでは書けないこと
毎月第1-4 火曜日発行 vol.128 2023/04/11発行
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3.大人の放課後相談室
Q 効率を意識すると逆に遅くなるのが悩みです
私は、あまり仕事の要領が良くありません。企画書などを作る時には、上司から2 時間くらいの工数見積もりで任されますが、完成に5、6時間かかります。一番時間を取られているのは、企画のタネとなるアイデアを考えたり、リサーチの作業になります。
自分自身も時間をかけすぎだと思いますし、上司からも「時間をかけすぎだ」とよく言われます。ただ、この考える時間とリサーチを時短して、上司のリテイクが増え、結果的に手離れするまでの時間は変わりませんでした。
どうしたら効率的な仕事ができるようになるのでしょうか。
(東京都/30歳/男性)
A 遊びように働き 働くように遊んで いつも深呼吸するようにインプットとアウトプットを繰り返す(できればSNS)
企画書を出すにも工数が求められる職場と上司ですか。なかなかタイヘンですね。
これは単なる効率の問題ではありません。まさに「知的生産の技術」とでも言うべき課題、もっと言うなら、AI全盛の21世紀に人間が突き付けられた宿題といっても良いでしょう。
なにしろ、今までホワイトカラーがやってきた知的と思われてきた仕事の多くは、イマドキの流行りのChatGPTに取って代わられることもわかってきました。
ですから、今、悩まれていることは、効率の問題ではなく、「これから人間は何をすべきか?」という命題だと考えてはいかがでしょう。
私は、様々な企業や団体で働いていますが、求められている仕事は、突き詰めれば「日々、新しいことを考え、アウトプットする仕事」なのです。
大学の授業や経営者向けの講演から、役員をつとめる組織での会議や、SNS・メルマガでの発信まで、常に「誰も考えていないこと・気づいていない面白いこと」をアウトプットすることが求められています。
しかも、半分はアドリブに近い形で、その場ですぐに発言しなくてはなりません。
一見すると難しそうに思われるかもしれません。
しかしながら、30歳の今から心がけて習慣化すれば、50歳を過ぎたころには、半ば無意識に簡単にできるようになるので、ご心配はいりません。
それでは、私が「知的生産の技術」として実践していることを、列挙してみましょう。
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