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【号外】横田滋さん、早紀江さんと私(下)/有田芳生の「酔醒漫録」

有田芳生の「酔醒漫録」
▼ 号外 2023/4/25 ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 有田芳生の「酔醒漫録」 *毎週金曜日発行* ━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆目次 1・「横田滋さん、早紀江さんと私(下)」 ★発売中の有田芳生著書★ ・『改訂新版 統一教会とは何か』(大月書店 2022/9/21発売) http://www.otsukishoten.co.jp/book/b610995.html ・『北朝鮮 拉致問題 極秘文書から見える真実』(集英社新書 2022/6/17発売) https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-721217-4 ━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1・「横田滋さん、早紀江さんと私(下)」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●横田滋さんの思い出 横田めぐみさんの父・滋さんが、2020年6月5日に87歳で亡くなった。温厚そのものの笑顔がすぐに思い浮かぶ。きわめて理性的な判断をする人でもあった。 めぐみさんが北朝鮮に拉致された可能性が高いとする情報を得たとき、実名を公表して報じてもらうかどうかで家族の意見が割れたことは、すでによく知られている。早紀江さんと2人の息子さんは、反対だった。もし本当に北朝鮮による拉致だったならば、めぐみさんの身体に危険が及ぶかもしれない。そう考えたからだ。当然の危惧だった。 しかし滋さんは、実名を明かさずに「少女M」という報道では、信憑性に欠けると主張した。数からすれば、3人の反対と1人の賛成だったが、それでも実名報道を譲らなかった。結果として、13歳で拉致された横田めぐみさんの名前と、満開の桜の前で撮られた中学校の制服姿の写真は、拉致問題の象徴となった。

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  • 有田芳生の「酔醒漫録」
  • 2000年からブログに日記を書いてきました。思いは「私家版現代史の記録」です。「日記は書いておかないと不安なんだよ。忘れてしまうと消えてしまうから、自分が生きていて、あのころはどうだったというのを忘れるのが不安なんだよ」(渡辺京二『幻のえにし』)。同感です。私が綴るのは、メディアを中心に仕事をする一個人の眼から見た世界と日本です。「酔醒」は、酔ったり醒めたりという意味で、中国の「梁書」に記述されています。「漫録」は随筆の意味です。人生は、酒を飲まずとも「酔ったり醒めたり」の繰り返し。同時代に生きる皆さんにリアルな情報を提供、共有し、しなやかで強靭な精神をお互いに涵養していきたく思います。
  • 880円 / 月(税込)
  • 毎月 第1金曜日・第2金曜日・第3金曜日・第4金曜日(年末年始を除く)