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知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード
vol. 173
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みなさん、こんにちは!ITジャーナリストの牧野武文です。
今回は、TikTok Shppingなどの興味ECについてご紹介します。
ショートムービーの共有サービスである抖音EC(中国)、TikTok Shopping(海外)のことを、バイトダンスは「興味EC」と呼んでいます。ショートムービーが興味や関心のトリガーとなり、消費に向かわせ、しかもショートムービーについている商品タグをタップするだけで、購入までが完結できるという仕組みです。
この興味ECが中国内では大きな存在となり、それだけではなく、東南アジア各国でもTikTok Shoppingが軌道に乗ってきました。
先日、アリババの大規模な組織改変が発表となりました。アリババは、2016年に創業者のジャック・マーが描き出した大戦略「国内は新小売へ、海外ではECを」を勧めてきましたが、うまく行っているとは言えません。
立ち塞がっているのはバイトダンスです。国内では抖音ECがアリババのタオバオや天猫の成長空間を奪い続け、頼みの海外でも、TikTok Shppingが伝統的ECを圧迫する勢いが出てきています。
今回は、この興味ECとは何かをご紹介し、それがアリババの戦略とどう衝突しているのかをご紹介します。
知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード vol. 173
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▼目次▼
東南アジアにも拡大するTikTok Shopping。アリババのライバルになってきたTikTok
小米物語その92
今週の「中華IT最新事情」
Q&Aコーナー
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東南アジアにも拡大するTikTok Shopping
アリババのライバルになってきたTikTok
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今回は、抖音、TikTokの興味ECについてご紹介します。
「vol.169:赤字転落をしたアリババ。事業の展望はどこにあるのか。アリババ四半期報告書を読む」で、アリババの事業内容についてご紹介をしてすぐに、偶然にもアリババから重大発表がありました。大規模な組織改変をして、1+6+N体制にするというものです。
1とはホールディングにあたる本部、6は6つの事業部を分社化をし、それぞれで株式上場をねらいます。Nは盒馬鮮生(フーマフレッシュ)や銀泰百貨、アリババピクチャーズなど、以前から独立事業体として活動していた組織を指します。
この組織改変の眼目は、アリババ7つの事業部のうち、研究開発事業を除いた6つの事業を独立させるというものです。
その6つの事業部とは次のものです。
1)クラウド:アリクラウドやコラボツール「釘釘」(DingTalk)の運営
2)淘宝天猫:国内EC事業
3)ローカルサービス:ウーラマのフードデリバリー、高徳地図など国内生活系サービス
4)菜鳥(ツァイニャオ):宅配物流の菜鳥物流
5)国際デジタル商業:アリエクスプレスなどの越境EC、Lazada(ラザダ)などの海外EC
6)エンターテイメント:優酷(ヨークー)などの動画配信サービスなど。
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