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韓国、中国の外圧へ「初抵抗」 旗幟鮮明にして半導体で「アドバンテージ」狙う

勝又壽良の経済時評
  • 2023/04/24
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卒業する「二股外交」 中韓が大立ち回りへ 中国半導体に足かせ G7対中逆共同制裁 韓国経済は、極めて難しい局面に立たされている。それは、二つの側面からだ。一つは、米中デカップリングによる影響。もう一つは、主要輸出先である対中国輸出の落ち込みである。韓国は、今後の国際情勢の変化を考えれば、西側へ経済・外交の主軸を移す選択を迫られている。それに伴う摩擦が当面、韓国経済を苦しめるのだ。 韓国は、米韓同盟で西側諸国の一員であるが、朝鮮戦争以来の「悪縁」で侵略してきた中国へも一定の配慮を余儀なくされてきた。朝鮮戦争は、法的に言えば休戦状態で、平和条約を結んでいないのだ。それ故、中国と北朝鮮が再度、侵略してこないという保障はゼロである。この状態が、韓国をして中国へ「二股外交」をさせた背景である。 米中が対立する現在、韓国のヌエ的外交姿勢は許されなくなった。旗幟(きし)を鮮明にすることが、韓国の安全保障に繋がるという切実な課題が生じているからだ。ロシアのウクライナ侵攻によって、中国の台湾侵攻が現実問題として浮上している結果、再び38度線で戦火を交える最悪事態を想定せざるを得なくさせている。これが、韓国尹政権の外交・経済の両政策へ大きな影響を与えている。韓国左派は、こうした国際情勢の変化を飲み込めず、相変わらずの「反日米・親中朝」のスタンスだ。 卒業する「二股外交」 中国は、米中デカップリングにより米国と外交・経済の両面で鋭く対立している。だが、経済面では米国に対して日々、劣勢状態へ追込まれている。不動産バブルの崩壊後遺症と、3年間にわたるゼロコロナ政策で、国内経済基盤は徹底的に疲弊状態へ追込まれたからだ。その上、世界的な金融不安の高まりが、世界経済を萎縮させている。IMF(国際通貨基金)は、この状態が少なくも数年続くと予測する。中国の輸出が、影響を受けるのは不可避となろう。中国経済の今後は、暗い予測しか立たないのだ。

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  • 勝又壽良の経済時評
  • 経済記者30年と大学教授17年の経験を生かして、内外の経済問題について取り上げる。2010年からブログを毎日、書き続けてきた。この間、著書も数冊出版している。今後も、この姿勢を続ける。
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