久米信行(裏)ゼミ「大人の学び道楽」
授業や講演では話せないこと。連載やSNSでは書けないこと
毎月第1-4 火曜日発行 vol.130 2023/04/25発行
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3.大人の放課後相談室
Q 息子のラグビースクールの指導方法にモヤモヤ
この春から小学5年生になった息子が、小1から続けてきたラグビーを辞めたいと言い出しています。
理由は「ラグビーが楽しくない」とのことです。
5年生になり、コーチが変わり、それまでの子供の自主性を尊重した練習方法から、ヘッドコーチによるトップダウン型指導に変わりました。どうやらそのコーチが作るピリピリした空気感が嫌みたいです。
ちなみにそのヘッドコーチは、チームを強くすることに定評があるものの、そのやり方について行けない子は、どんどん離脱していきます。
非常に熱心だし、子供たちのことを思ってくれることは伝わるものの、不安を煽り、常にピリピリした緊張感の指導法であることは間違いありません。
・そんなんじゃ1試合も勝てないぞ
・練習休むヤツは試合に出さないぞ
・体を大きくする努力ができないヤツは試合に出さないぞ
・基本ができてないやつは次のことは何1つ教えないぞ
・お前らが自己流で学んだことはむ何の役にも立たないぞ
といった形で、不安を煽り、できなかった時の罰をチラつかせる指導アプローチ。
強豪高校ならともかく、小学生にプレッシャーをかけすぎなんじゃないかなと思ってしまいます。
ですので、息子の「ラグビーが楽しくない」という声にも共感しています。
とはいえ、ボランティアのコーチで、さらに名コーチの定評もある人に批判めいたことも言いにくく、どうするべきか悩んでいます。
(神奈川県/39歳/男性)
A 息子さんがどうしたいか傾聴するのが第一。ラグビーを究めるなら継続。他の道を考えるなら、ちょうど良いタイミング。
なるほど、コーチの熱血指導ぶりと、内心怯えている子供たちの姿が目に浮かぶようです。
少々時代遅れの感がありますし、昨今のハラスメント狩りの世の中では、ギリギリの線ではありますね。
しかしながら、コーチが言っていることは、あながち間違っているわけでは無い上、おそらく子供たちとチームの未来を願ってやっていることなのでしょう。ですから、おっしゃるように簡単に批判するわけにもいきません。
私ならどうするか、じっくり考えてみましたが、やはり、お子さんの意向を聴くのが一番だと思います。
1 お子さんが本当にラグビーを好きか、続けたいか、本心を聴くのが第一
わが家でも、二人の息子に良かれと、ピアノ、囲碁から、テニス、サッカー、スキー、ゴルフまで、様々なお稽古や部活に通わせたことがありました。
しかしながら、それこそ小学校高学年になれば、自我が芽生えます。好きなことは続きますし、そうでないことは辞めてしまうのが普通です。
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