「小松成美の伝え方の教科書 ノンフィクション作家に学ぶコミュニケーション術」
vol.48「一流に学ぶ、自分のポジショニングの見つけ方(サッカー・香川真司選手)」
【今週の目次】
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1. 成美のつぶやき
└ 次世代のエネルギー源!?ペロブスカイト太陽電池とは?
2. 一流に学ぶ、自分のポジショニングの見つけ方
└恩返しの思いが原動力
└10代のうちに海外を視野に
└予期せぬ不運を乗り越えたファンからの手紙
└最高のプレーを実現するために香川選手がやっていることとは?
└マンチェスター・ユナイテッドが強い理由とは?
└名将・ファーガソン監督と語り合ったサッカー観
└自分にとって最良の場を求め続けていく
3. 小松成美の心に残る、あのフレーズ
4. お知らせ
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1. 成美のつぶやき
次世代のエネルギー源!?ペロブスカイト太陽電池とは?
今回のつぶやきは、新時代の太陽光による発電についてです。
皆さんは、ペロブスカイト太陽電池をご存知でしょうか。
一度ではとても覚えられない舌を噛みそうな長い名前ですが、この電池こそ、日本のエネルギー事業を大転換させるかもしれません。次世代のエネルギー源として救世主になるかもしれない、という人までいます。
ペロブスカイト太陽電池とは、光を電気に変換する結晶構造を持つ、「ペロブスカイト」という素材から作られる太陽電池です。
この新時代の太陽電池を開発したのは桐蔭横浜大学 大学院工学研究科 教授の宮坂力さんです。
ペロブスカイト太陽電池は、シリコン系の太陽電池と違い、印刷技術で作成できるため安価な上、軽量で、なんと丸めたり折ったりすることができるという特徴があります。
今では全国に広がった太陽電池ですが、太陽光線を受けるために広大な土地が必要になり、そのため環境に大きな負荷をかける実態が浮き彫りになっています。また、老朽化した太陽電池は膨大な産業廃棄物となり、その処理にコストも人員も必要になります。軽く、薄く、弱い太陽光や日陰でも発電が可能なペロブスカイト太陽電池は、環境保全の観点でも求められる技術なのです。
横浜生まれのペロブスカイト太陽電池ですが、2023年2月より、東急、東急電鉄、桐蔭学園、横浜市の4者によって発電の実証実験が行われています。
場所は、東急田園都市線の青葉台駅。この駅の自由通路の天窓の下に設置されるのは、フィルム型で703平方センチメートルと大面積の東芝製のペロブスカイト太陽電池です。
天窓の下という直射日光のない屋内で実証することで、ペロブスカイト太陽電池の特徴である室内光や曇りや雨天時など、弱い光でも発電可能な性能を確認できるそうです。
また、開発者である宮坂教授は、「人の往来の多い公共空間で実証することで、まだまだ認知度の低いペロブスカイト太陽電池を身近に感じてもらうことも狙いです」と話しています。
東急、東急電鉄、桐蔭学園、横浜市の4者は、ペロブスカイト太陽電池の実用化に向け、今後も連携を進めていくそうです。ペロブスカイト太陽電池は、その耐久性に課題が残っているものの、ポテンシャルは大変高く、横浜市は「2025年以降の実用化を目指している」と発表していました。
この技術か確立すれば、日本のCO2削減にも大きな前進が見られるでしょう。現在頼っている化石燃料や原子力から脱却できる日が来るかもしれません。
ペロブスカイト太陽電池の名に親しみ(笑)、ぜひ理解を深めてください。
※以下は、ペロブスカイト太陽電池の資料です。ぜひご覧ください。
参考資料
1. ペロブスカイト太陽電池とは?
2.メリットデメリット
3.横浜市実証実験
4. ANN NEWS
2. 一流に学ぶ、自分のポジショニングの見つけ方
恩返しの思いが原動力
前回に引き続き、香川真司選手のストーリーをお伝えします。
2010年5月にドイツのプロサッカーリーグ・ブンデスリーガ1部のドルトムントへの移籍が決まり、香川選手は2010年8月のブンデスリーガ開幕に合わせ、ドイツに旅立ちました。
彼が希望に満ちた顔を涙で濡らしたのは、16歳での契約以来、4年在籍したセレッソ大阪で父のように慕った選手寮の寮長、秀島弘さんとの別れに臨んだときでした。
「寮を出るとき、何から何までお世話になった秀島さんに『真司、お前の成功を信じている』と励まされ、感情が抑えきれませんでした。せき止めていたはずの涙があふれ出して止まらなかった。胸の中では、秀島さんに恩返ししなければ日本へ戻れない、と誓っていました」
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