10年ぶりに注目される日銀展望リポート

10年ぶりに注目される日銀展望リポート 　本日、日銀は植田日銀として最初の「展望リポート」を公表します。これまで10年の展望リポートは、物価予想としてはなかなか当たらず、毎回次のリポートで修正を余儀なくされていました。そして足元でも実際の物価と展望リポートの予想とがかつてないほど大きな乖離が生じているだけに、さすがに日銀も見直しが必要になります。ここに日銀新体制の姿勢が反映される可能性があるだけに注目されます。 「過去10年はバイアスのかかった日銀予想」 　日銀の経済見通しは、とりわけその物価予想は正念場を迎えています。この10年、予想があまりに外れ続け、日銀の信認を揺るがしかねなくなっているためです。黒田総裁就任当初、日銀は2年でマネタリーベースを2倍に拡大することで、2%の物価上昇を実現できると豪語しました。当然、展望リポートでも2年目に限りなく2%に近いインフレ実現を予想しました。