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【号外】有田芳生×小林よしのり対談『統一協会の闇special』(2/3)/有田芳生の「酔醒漫録」

有田芳生の「酔醒漫録」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 有田芳生の「酔醒漫録」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 号外/ 2023年4月28日発行 / (2/3) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【有田芳生×小林よしのり 特別対談】 「オドレら正気か?『統一協会の闇special』」PART2 ■統一協会の機関誌に成り下がった月刊『Hanada』 小林:商売をやることは正当なことだから。その商売の中に入っていって、カルトをばらまく。で、カルトに役立つような収益を立てる。政治活動をやることは悪いことじゃない。だけど、その政治の中に入り込んでいって、カルトをばらまく。で、その信用性を担保にするというやり方をしてるわけだから。これは非常に巧妙で賢いよね。 基本は金儲け部分だけとか、宗教の布教の部分だけで、一番核の所を見ていったら統一協会が現れる構造になってるからね。だから例えば、花田、Hanadaっていう雑誌を厚かましくも出してるけど。あれも露骨に統一協会の擁護の記事を書いている。 泉美:最初は世界日報にも記事を書かせてましたからね、世界日報取材班っていう。もう著者が出てきて書いていたし、脱会をさせるために牧師さんのところで保護するのを、拉致監禁の犯罪だってキャンペーンを張ってる統一協会の中の人がいますよね。わざとガリガリに痩せた姿で車椅子に乗って、その写真を撮らせた人のレポートとかをバンバン毎月載せてましたよね。 小林:そうそう。わしもだから拉致監禁したわけだよね。叔母さんをね。とにかく洗脳を解くには引き離すしかないからね。それを拉致監禁って言い始めるわけだよな。オウム真理教も全く同じだったよ。信者になった子供を親が一旦保護しようとしたら、拉致監禁って言ってたからね。同じ言い方ですよ。 その全く同じカルトの言い分を、Hanadaっていう雑誌の中に載せてるわけだよ、すごいことに。信じられんなと思うんだけど。それを堂々と載せていて、そして統一協会の擁護を全く堂々とやるわけだよね。で、今月号か先月号かでも、なんで統一協会だけが信教の自由を害されるのか?みたいな論理を展開してるわけですよ。もう無茶苦茶だな。ここまで露骨に統一協会の味方をやるのか。 でもそれは多分、統一協会の味方をする記事を書けば、統一協会の現信者たちが買うからだよね。あるいは統一協会自体が大量に買い取ってくれるからだよな。だからHanadaとかWiLLとか、ああいう雑誌も、右系の自民党の政治家のところに行けば、政治家自身がどんどん置いているもんね。あれを毎回もう配ってるのかというぐらい。自民党自体が買い取って議員に配っている状態になっているから。だからすごく効率がいい商売になるわけだ。 一方、我々はね、こうやって本とか出して売ったら、全く一般の人が、宗教とかカルトとか関係なく消費者意識だけで買うわけなんだけれども、Hanadaだとか、あっち系の雑誌は、カルト団体のためにおべっか記事を書くと、もう団体で買ってくれる。そういうことで商売を成り立たせている。 泉美:そのHanadaを出してる花田編集長って、かつてマルコポーロっていう雑誌があったときは、有田さんと小林先生のインタビュー記事なんかを載せてたんですよね。 有田:あの時の編集長は違う人だった。 泉美:あれは違う人だったんですね。統一協会を批判する側の雑誌もバンバンあったんですよね、かつては。 有田:1992年の5月に、僕は山崎浩子さんが統一教会に入っているだろうという情報を得て、それで当時デスクで、後に社長になる松井清人さん、一昨年お亡くなりになったんだけれども、その松井さんに企画を出せと言われて、山崎浩子さんの企画を出したらやらしてくれたんですよ。取材班も2人ついて、3人で山崎浩子さんが統一教会に入っていて、合同結婚式に出るらしいという情報で。花田さんもやりましょうってことになったんですよ。 週刊文春は、月曜の夜が原稿の締め切りで、火曜が校了。水曜日の昼くらいに見本誌が出るんです。だから月曜に原稿を入れないと、その企画は駄目になる。で、月曜日の夜になっても山崎浩子さんを捕まえることができなかったんです。本人に聞かなければ、統一教会や合同結婚式に出るなんてのは記事にできない。 夜9時を過ぎて、たまたま山崎さんがマネージャーと行こうとしていた寿司屋が閉まってたんで、別のところに行こうと戻ってきたところで、山崎さんを捕まえることができた。山崎さんはやっぱりスポーツ選手の潔さか「信者ですよと。合同結婚式に出ますよ」って認めたんですよ。それでギリギリで記事ができたんです。

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  • 有田芳生の「酔醒漫録」
  • 2000年からブログに日記を書いてきました。思いは「私家版現代史の記録」です。「日記は書いておかないと不安なんだよ。忘れてしまうと消えてしまうから、自分が生きていて、あのころはどうだったというのを忘れるのが不安なんだよ」(渡辺京二『幻のえにし』)。同感です。私が綴るのは、メディアを中心に仕事をする一個人の眼から見た世界と日本です。「酔醒」は、酔ったり醒めたりという意味で、中国の「梁書」に記述されています。「漫録」は随筆の意味です。人生は、酒を飲まずとも「酔ったり醒めたり」の繰り返し。同時代に生きる皆さんにリアルな情報を提供、共有し、しなやかで強靭な精神をお互いに涵養していきたく思います。
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