読者の皆さんも想像してみてください。
百円ショップ に行けば、さまざまな上質の美肌クリームが税抜き百円で売られているでしょう。
医薬部外品の薬用クリームや保湿クリーム、アロエクリームなど、着色料や添加物不使用などの特色を謳った保湿クリームなどもガンガン売られているのです。
百円ショップの商品とドラッグストアで2〜3千円で売られている商品にどれほどの違いがあるとお思いでしょうか。。。
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神樹兵輔の衰退ニッポンの暗黒地図――政治・経済・社会・マネー・投資の闇をえぐる
第44回
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みなさま、こんにちは!
「衰退ニッポンの暗黒地図」をお届けするマネーアナリストの神樹兵輔(かみき・へいすけ)です。
今回は、「化粧品業界の闇」についてです。
化粧品は、「高額品=高級品」であるほど、美肌効果がある――と信じてもらえる魔訶不思議な商品です。
薬機法(旧薬事法)によって、化粧品は効能効果を謳ってはいけないものなのに、高額化粧品ほど、効能効果が高い――と消費者が勝手に信じてくれる商品なのです。
ゆえに、一般化粧品の広告宣伝などにおける効能効果についての表現も、薬機法では、以下のような緩やかな役割作用の表現(全部で56種)しか認められていません。
「肌にツヤを与える」「肌をなめらかにする」「肌を整える」「皮膚に潤いを与える」「肌をひきしめる」「肌荒れを防ぐ」「皮膚の乾燥を防ぐ」「肌にハリを与える」「日焼けを防ぐ」「日焼けによるシミ・そばかすを防ぐ」「口唇の荒れを防ぐ」………などなどです。
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「高額=高級化粧品」の思い込みに騙されるな! 本当は原価激安の化粧品業界の闇を暴く!
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近年は、女性だけでなく男性にも人気の化粧品ですが、意外に知られていないのは、原材料や容器といった原価が激安という業界の「マル秘事情」です。
にもかかわらず、一般的な化粧品は、けっしてそれほど安い価格で提供されてはいないのです。つまり、私たち消費者のほうが化粧品メーカーに大いに騙されている――というわけです。
それどころか、高額な化粧品ほど人気も高く、それなりに売れていたりするのですから、奇妙奇天烈(きみょうきてれつ)な状況でもあります。
化粧品は医薬品と異なり、「効能・効果」を直接謳うことが禁じられているのに、高額な化粧品ほど「美肌効果」が高いと勝手に思われて売れるのですから、不思議な商品なのです。
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「ヴェブレン効果」で高いものほど、自己満足感を高められる!
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もちろん高額な化粧品の広告宣伝には、マーケティング手法としての「ストーリ―テリング」が付随しています。
ストーリ―テリングとは、商品の「物語性」を伝えることです。
品質やこだわり、特性、誕生秘話や高級感などを強調するイメージ戦略がはたらいています。
それが「高額品=高品質」という幻想をもたらされるのです。
もちろん、そうした幻想は、他のブランド品にも多く見られる現象でしょう。
サイフやバッグ、時計、洋服、クルマなど、「どう考えても、高すぎるだろう!」と思われる商品には、特定ブランドのロゴが入っています。
そのブランドのロゴそのもので、「高額=高品質」のイメージを創りだしています。
こうした有名なブランドロゴだけで、高額品への憧憬がはたらき、心理学の「ヴェブレン効果」もあいまって、高い品ほど売れるようにもなるのです。
「ヴェブレン効果」とは、高級品を所有するに値する自分という自己満足感の拡張効果や、高級品を見せびらかしたい顕示欲求、自尊心を満足させたい承認欲求などが複雑に絡み合って、消費意欲を高める心理効果です。。。
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