久米信行(裏)ゼミ「大人の学び道楽」
授業や講演では話せないこと。連載やSNSでは書けないこと
毎月第1-4 火曜日発行 vol.131 2023/05/02発行
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3.大人の放課後相談室
Q 働くとは何か?
会社の研修で「働くとは何か?」を同僚たちと考える約2時間のグループワークがありました。
私が参加したグループは、20代の独身男性2人、30代の既婚女性が1人、そして40代既婚男性である私の4人グループでした。
立場や年齢、性格など人によって、見え方、感じ方が違うことを実感できるすごく貴重な機会になりました。
その時、我々のグループで、出した答えが下記の4つになります。
「働く」とは幸せに紐づいた営みである
「働く」とは目的でなくツールである
「働く」とは幸せになるための一番の近道である
「働く」とは人生に不可欠な営みである
ただ、考えれば考えるほど答えがひとつじゃない気がしてきて、久米さんが考える「働く」とはお聞きしたくなり、相談した次第です。よろしくお願いいたします。
栃木県/44歳/男性
A 人は幸せになるために生きている。そのために学び続ける。働くことも遊ぶことも学びの一部である。やがて学ぶこと(含む働くこと)それ自体が幸せになる。
グループワークの結果を大変興味深く拝見いたしました。
4つの答えの中に「幸せ」という言葉が2つもあったからです。「目的でなくツール」という答えも、ひょっとしたら、ほぼ同じ意味かもしれません。
普通なら、稼ぐために働くとか、生活するために仕方なく働く≒本当は働きたないという意見も出そうなものですが、、、。
今年も新学期になって、大学の新入生に初講義を行いました。そこで、私が強調するのは「人は幸せになるために生きている」ということです。起業して成功するのも、就職して出世するのも、幸せになるための一手段に過ぎないのです。
若い頃は、こうした大切なことに気づきませんでした。
私の場合は、中小企業のこせがれだったので、若い頃は「働く」=「家業を継いで守る」ことでした。つまり自分の「幸せ」について考えていませんでした。
会社がつぶれそうになるなど、何度も修羅場を味わいました。おかげさまでなんとか還暦まで生き延びることができました。サバイバルのために、働く意味も考えずに、ただがむしゃらに働いてきたのです。
危機的状況を乗り切るためには、人よりも学び、働かなくてはなりませんでした。必要に迫られて、学び、働いた結果行きついた、私な
りの答えが今はあります。
それがこちらの図です。
人生の目的と手段について考え、働くことと学ぶことの関係をまとめてみました。
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