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第744回 脱ドル化による覇権転換のブラックスワンが始まったのか?コンタクト記録にある次の金融危機

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…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━… 第744回 脱ドル化による覇権転換のブラックスワンが始まったのか?コンタクト記録にある次の金融危機 …━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━… ▼今回の記事 やはり予告したように、もしかしたら脱ドル化を進展させるブラックスワンが起こる可能性が出てきた。アメリカの金融収縮の始まりが他の要素と組み合わされ、ブラックスワンが発生するのだ。これを紹介する。最後に、プレヤーレンのコンタクト記録にあったマイヤーの金融危機の警告を紹介する。 ▼脱ドル化を促進するブラックスワンへの動き それでは早速今回のメインテーマを書く。前々回、及び前回の記事では米経済の思わぬ悪化と中国によるウクライナ和平仲介成功が組合わさって、脱ドル化に向かう流れがはからずも加速してしまう可能性について書いたが、本当にそのような状況になる可能性が高くなっている。この可能性を高くした要因とは、次の3つの状況の発生である。 1) 将来的な金融危機の可能性 2) 米商業用不動産バブルの破綻 3) 米政府が6月1日にデフォルトする可能性 この3つである。これらがどれほど深刻なのか順をおって見ることにする。 ●「ファーストリパブリック銀行」の破綻と金融危機 アメリカで近い将来金融危機が発生する可能性だが、これを高めたのがやはり「ニューリパブリック銀行」の破綻である。さんざんメディアで報道されているので周知だろうが、かねてから経営の悪化懸念が高まっていた「ファーストリパブリック銀行」が破綻した。預金と資産を大手銀行の「JPモルガン・チェース」が買収すると発表し、全米8つの州にある84の店舗は、1日から「JPモルガン・チェース」の店舗として営業を再開することになった。 この銀行の総資産は4月13日時点で2291億ドル(約31兆円)で、3月に経営破綻した「シリコンバレー銀行Iを上回り、2008年に破綻した「貯蓄金融機関」に次ぐ、史上2番目の規模の銀行破綻となった。 「ファーストリパブリック銀行」は「JPモルガン・チェース」が買収したので、他の銀行に連鎖して金融危機が起こる可能性はいまのところ回避された。しかしながら、今回の経営破綻の原因がSNSによる破綻懸念の拡大と、それが引き起こしたネットバンキングによる預金引き出しのラッシュであった。この状況は、「ファーストリパブリック銀行」のみならずどの銀行でも起こり得る。特に資金力が弱い中小の地方銀行はなおさらである。 「IMF」もこれを懸念している。5月1日、「IMF」のゲオルギエワ専務理事は、銀行部門の脆弱性がさらに露呈する可能性があると述べた。カリフォルニア州、ビバリーヒルズで開催された国際会議に出席したゲオルギエワは、発言の冒頭から銀行危機に言及。低金利から高金利への急激な移行が、特定の銀行の弱点を白日の下にさらしたと指摘し、これで終わりではないかも知れないと述べた。 オルギエワの発言を待つまでもなく、状況は予想以上に深刻である。2023年に破綻した3つの銀行の資産を合計すると、2008年に破綻した25の銀行すべてが抱えていた資産よりも多いのだ。この3行が保有する資産の合計は5320億ドルで、「ニューヨークタイムス」によると、インフレ調整後では、金融危機のピークである2008年に破綻したアメリカの全銀行が保有する5260億ドルを上回る額となっている。そして、さらに多くの銀行が破綻の瀬戸際に立たされているのが現状だ。 ●商業用不動産の破綻

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